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「糖質制限から回転寿司でシャリ残す」から見る、ビジネスチャンス

秋元祥治やろまい代表取締役/武蔵野大学EMC教授/オカビズ

J-castニュースの記事をきっかけにネット上で、回転寿司でシャリを残してネタだけ食べるのは、ありかなしかって記事。すごい勢いでコメントがついたり、ツイッターなどでも意見がどんどん出て来てますね。ま、炎上状態といってもよいかもしれません。

回転寿司「シャリ残す」女性が増殖中 「糖質制限中だから」は許せるかhttps://t.co/kXvbm1uAG7

この一件の是非は、ここではふれません。ただこの話題を見て、例えば飲食業に関わる方々は、商売人として試されているのだと思います。つまり、ビジネストレンドにアンテナをはり、ニーズをつかんだ展開ができるのか?ということです。

シャリを残した画像
シャリを残した画像

ここ最近最も注目され支持されてあるダイエットの手法が、糖質制限ダイエット。主に炭水化物を制限することで、原料を目的としたものですよね。

一世を風靡してきたライザップも、糖質制限とトレーニングを組み合わせた手法だと聞きます。

また、ローソンが投入した低糖質パンは、投入されてから強く支持されています。

NAVER まとめでも50万を越える閲覧数、注目の高さが見ととれます。

同じくコンビニでは、サラダチキンが低糖質だとWEB上で話題になり売り切れになる店舗も出たり、スーパーマーケットでは、紀文の糖質0g麺がやはり棚から消えるほどの人気商品に。

お弁当屋さんの中には、白飯の部分をブロッコリーなどの野菜に変えた糖質制限ダイエットに対応したお弁当を販売している店舗も。

ついに、低糖質ピザが大手ピザ店から発売されるなど空前の人気となっています。いまや糖質制限ダイエットは、ダイエットとの一つの形として定着した感すらあります。

そんな中で、寿司屋にシャリを食べ残してまで行く人がいる、という話なのです。(ま、やはりお米を作った人や調理に携わる人たちを思うと違和感ありますが)

だからこそ町の飲食店は、たとえば低糖質パンを導入したり、白米を野菜やお豆腐などに代替した低糖質・糖質制限ダイエット応援メニューって投入したらばどうだろうか、と思うのです。

長崎ちゃんぽんの全国チェーン店では、麺抜きのメニューも新たに投入しました。

栄養士さんの指導のもと、脂質やたんぱく質過剰の傾向がある糖質制限中の食事を是正しつつ、低糖質で抑えられたメニューを提供すれば、多くの支持を得られるのではないでしょうか。

キャベツやお豆腐、こんにゃくなどは糖質制限中の食事に欠かせない主食的な役割を果たすこともあるといいます。

こうしたものをうまく組み合わせた新メニューの市場投入のチャンスなのです。

お寿司屋さんでも「糖質制限対応・シャリ少なめ握り」と言ったメニューの投入などはいかがでしょうか。

逆にランニングの愛好者たちは、エネルギー源としてレースの何日か前からは意図的に多く炭水化物を摂取するカーボローディングを行うといいます。

とすれば、カーボローディングにターゲットを絞った高糖質メニューだってあり得るはず。

気づけるか。

そして、やってみること。

大事なことです。

秋元祥治

NPO法人G-net代表理事・滋賀大学客員准教授・OKa-Bizセンター長

ではでは。

やろまい代表取締役/武蔵野大学EMC教授/オカビズ

01年より、人材をテーマにした地域活性に取り組むG-netを創業し03年法人化。現在理事。13年オカビズセンター長に就任。開設9年で約3300社・2万2千件超の来訪相談が押し寄せ、相談は1ヶ月待ちに。お金をかけずに売上がアップすると評判で「行列のできる中小企業相談所」と呼ばれている。2022年より武蔵野大学アントレプレナーシップ学部教授に就任。内閣府・女性のチャレンジ支援賞、ものづくり日本大賞優秀賞、ニッポン新事業創出大賞・支援部門特別賞ほか。内閣府「地域活性化伝道師」等、公職も。著作「20代に伝えたい50のこと」、KBS京都「KyobizX」・ZIP-FM「ハイモニ」コーナーレギュラーも。

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