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前園真聖が語るハリルホジッチ新体制への期待、注目は2年半ぶり日本代表復帰の「宇佐美貴史」

浅野祐介OneNews編集長

日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ新監督が19日、今月末に行われるキリンチャレンジカップ2015とJALチャレンジカップ2015に臨む日本代表メンバーを発表した。

ハリルホジッチ監督は13日に、日本代表の指揮官に就任したばかり。この“初陣”に向けて、12名のバックアップメンバーを含む43名を選出した。メンバーには現在負傷中の長友佑都、内田篤人、今野泰幸も招集。試合出場はないとしても、代表合宿に呼び、負傷の状態や自身の考えを伝えたいとハリルホジッチ監督は理由を説明している。

■キリンチャレンジカップ2015とJALチャレンジカップ2015の日本代表メンバー

▼GK

川島永嗣(スタンダール・リエージュ/ベルギー)

東口順昭(ガンバ大阪)

西川周作(浦和レッズ)

権田修一(FC東京)

▼DF

酒井高徳(シュトゥットガルト/ドイツ)

酒井宏樹(ハノーファー/ドイツ)

内田篤人(シャルケ/ドイツ)

吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)

水本裕貴(サンフレッチェ広島)

昌子源(鹿島アントラーズ)

森重真人(FC東京)

槙野智章(浦和レッズ)

太田宏介(FC東京)

藤春廣輝(ガンバ大阪)

長友佑都(インテル/イタリア)

▼MF

長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)

柴崎岳(鹿島アントラーズ)

今野泰幸(ガンバ大阪)

青山敏弘(サンフレッチェ広島)

山口蛍(セレッソ大阪)

香川真司(ドルトムント/ドイツ)

清武弘嗣(ハノーファー/ドイツ)

▼FW

本田圭佑(ミラン/イタリア)

永井謙佑(名古屋グランパス)

小林悠(川崎フロンターレ)

岡崎慎司(マインツ/ドイツ)

大迫勇也(ケルン/ドイツ)

興梠慎三(浦和レッズ)

乾貴士(フランクフルト/ドイツ)

武藤嘉紀(FC東京)

宇佐美貴史(ガンバ大阪)

■バックアップメンバー

▼GK

林彰洋(サガン鳥栖)

▼DF

塩谷司(サンフレッチェ広島)

鈴木大輔(柏レイソル)

千葉和彦(サンフレッチェ広島)

車屋紳太郎(川崎フロンターレ)

▼MF

谷口彰悟(川崎フロンターレ)

米本拓司(FC東京)

大森晃太郎(ガンバ大阪)

高萩洋次郎(ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ/オーストラリア)

▼FW

柿谷曜一朗(バーゼル/スイス)

川又堅碁(名古屋グランパス)

豊田陽平(サガン鳥栖)

日本代表新監督への期待、注目選手について、元日本代表の前園真聖氏に話を聞いた。

――日本代表の新監督にヴァヒド・ハリルホジッチ監督が就任しました。どんな印象をお持ちですか?

直近では、やはりワールドカップの印象ですね。彼が率いていたアルジェリアはブラジル・ワールドカップでも注目を浴びた存在ですし、そういった点も含め、日本サッカー協会は目をつけたと思います。ワールドカップでもそうでしたが、経験値のある監督で、対戦相手によってしっかり戦術を組み立て、システムや選手を効果的に使い分けることのできる監督だと思います。南アフリカ大会のときのように守備的だけでも勝てない、ブラジル大会のときのように自分たちの強みだけを出しても強豪国には勝てない、そうした2大会での反省点を踏まえての人選だと感じます。個人的にも、日本代表は強み、弱みをしっかりと分析し、相手に合わせて戦い方を使い分けていく必要があると思っていて、そういう意味ではオプション、システムも含めて、マッチしている人選だと思います。

――ハビエル・アギーレ監督の退任から、とてもスピーディーな新監督の決定でした。見方によっては、少しあせって決めたようにも映りますが、その点はいかがですか?

もちろん代表戦が3月に控えていたことで、そこに合わせてということも大事だと思いましたが、僕としては、焦らず、強化試合も2試合なので、無理せずに、じっくり探してもよかったのかなという思いも少しあります。でも、いろいろな問題もあるでしょうし、現実的に、アギーレ監督の想定外の退任があり、決めなければいけないとなった時点で、選択肢は狭まってしまったのかという印象もありましたが、今の状況ではベストな選択だったのかなと感じています。

――前園さんは以前、新監督の候補として、(レヴィー)クルピ監督や西野朗監督のお名前を挙げていました。

まず、日本人を知っている方が望ましいのではないかという思いがありました。あるいは、4年ごとではなく、もっと長いスパンで見ることも必要かなという考えもあり、あとは、ここのところ育成のカテゴリで結果を出せていないので、いずれ彼らが上に行くことを考えると、長いスパンで、日本人なら日本人の監督で一括してやっていくこともまた必要というか、どうしても4年ごとのスパンになってしまいがちですが、なかなか4年ではすぐには勝てないと思うので、その中で、代表に選ばれた選手を代表で育てるのか、代表が育てる場所なのか、というのも少し違うかもしれないですが、試合をうまくこなして育てていくというのは大切かと思います。

――1月のアジアカップ、今シーズンのACLと、日本サッカーがアジアの舞台で苦しんでいます。原因はどの辺にあると思いますか?

アジアカップを見てもわかるように、他のチームもとてもレベルが上がってきています。当然、日本に対する研究が進んでいるから年々厳しくなっていますし、世界とアジアでは戦い方も変わってくる。韓国やオーストラリアを除き、アジアでは「対日本」になると引いて守ってくるチームが多い中で、そこで勝たなければいけないんですが、そういう意味ではハリルホジッチのような監督が来たことで、守備的にくる相手をどうやって倒すかという攻撃のバリエーションだったり、あとは『駒』ですよね。パスだけでなく、高さなのか、もっと仕掛けられる選手なのか、そういったことも考えていかないとなかなか勝てないのかなと思いますし、その辺を監督に期待するところと、そういう戦い方を直していかなければ簡単には勝てないだろうと思いますね。

――個人的に注目している選手を教えてもらえますか?

僕自身攻撃の選手なので、宇佐美(貴史)には注目しています。狭い局面でボールを受けて、前を向けて崩せる選手は、もちろん香川(真司)とか本田(圭佑)という選手もいますけど、宇佐美には決定力もあるので、彼のような選手は必要かなと思いますし、香川や本田のような選手とどう融合していくか、どんなプラスをもたらすかを見てみたいですね。

チュニジア代表と対戦するキリンチャレンジカップ2015は3月27日に大分スポーツ公園総合競技場で、ウズベキスタン代表と対戦するJALチャレンジカップ2015は31日に東京スタジアムで開催される。

OneNews編集長

編集者/KKベストセラーズで『Street JACK』などファッション誌の編集者として活動し、その後、株式会社フロムワンで雑誌『ワールドサッカーキング』、Webメディア『サッカーキング』 編集長を務めた。現在は株式会社KADOKAWAに所属。『ウォーカープラス』編集長を卒業後、動画の領域でウォーカー、レタスクラブ、ザテレビジョン、ダ・ヴィンチを担当。2022年3月に無料のプレスリリース配信サービス「PressWalker」をスタートし、同年9月、「OneNews」創刊編集長に就任。

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