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イケメン俳優でゲイで天才監督。ルイ・ヴィトンのアンバサダーにも就任したグザヴィエ・ドランって?

渥美志保映画ライター
きゃわいい~!

8月6日公開の『神のゆらぎ』は、並行して描かれるいくつかのエピソードが、ある“運命の一瞬”へと向かって集約してゆく物語。

その破たんから目を背けて結婚生活を続けるアルコール依存症の妻とギャンブル依存症の夫、過去の過ちを償おうと麻薬の密輸に加担する中年男、最後の情熱を燃やすように不倫にハマる年老いた男女などなど描いていますが、そのうちのひとつ、重い白血病に侵されながら自身の宗教「エホバの証人」が禁じる輸血を拒否し続ける青年を演じているのが俳優グザヴィエ・ドラン。ここ数年の映画界で最も注目を集める人物のひとりです。

1989年、カナダのモントリオール(フランス語圏)で生まれた彼は、俳優を父に持ち、幼いころから子役としてテレビや映画で活躍していた人なのですが、17歳の時に「自分がやりたい役を自分で作るために」と脚本を書き始め、20歳で完成したそのデビュー作『マイ・マザー』がカンヌ国際映画祭で大評判に。というのも、彗星のごとく突如現れた若き天才監督は、その上に驚くほどのイケメンだったのです~。

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私も初めて見たのはこの『マイ・マザー』で、ゲイの息子が母親に抱える愛と葛藤を描き、その痛々しさが見る人の心に切りつけるような才気あふれる作品なのですが――ああすみません、それよりもなによりも、ゲイの主人公を演じるグザヴィエ・ドランと恋人のイチャイチャがあまりに可愛くて、何なの何なのこのエキセントリックな美少年は!とうろたえたものです。ちなみに彼は自身がゲイであることを公表しています。

映画界に久々に登場した大スターを、ファッション業界が放っておくわけがありません。というわけでグザヴィエくん、今年はルイ・ヴィトンのアンバサダーに就任しメンズラインの広告に登場しているわけですが、美少年からぐっと大人のセクシーさを漂わせて、これもまたたまりません。

2015年には史上最年少でカンヌ国際映画祭コンペティションの審査員長に抜擢、2016年の同映画祭では最新作『It's Only The End Of The World(日本では来年2月公開予定)』でグランプリを獲得。

監督したアデルの『Hello』のMVでも、再生回数の記録を次々と塗り替え……と飛ぶ鳥落とす勢いのグザヴィエくん。

現在は初の英語作品『The Death and Life of John F. Donovan』(ナタリー・ポートマン主演)を撮影中ということですが、私は彼の俳優としてのお仕事も好き。自身が脚本を書くので、選ぶ作品にハズレがありません。新作『神のゆらぎ』はもちろんですが、『トム・アット・ザ・ファーム』という作品もおすすめです。大注目のグザヴィエ・ドランに、皆さんもご注目くださいませ!

『神のゆらぎ』

公式サイト

(C) 2013 Productions Miraculum Inc.

(C)2009 MIFILIFILMS INC

映画ライター

TVドラマ脚本家を経てライターへ。映画、ドラマ、書籍を中心にカルチャー、社会全般のインタビュー、ライティング、コラムなどを手がける。mi-molle、ELLE Japon、Ginger、コスモポリタン日本版、現代ビジネス、デイリー新潮、女性の広場など、紙媒体、web媒体に幅広く執筆。特に韓国の映画、ドラマに多く取材し、釜山国際映画祭には20年以上足を運ぶ。韓国ドラマのポッドキャスト『ハマる韓ドラ』、著書に『大人もハマる韓国ドラマ 推しの50本』。お仕事の依頼は、フェイスブックまでご連絡下さい。

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