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被災者に必要な情報が届くよう「速報系ニュース」のソーシャル拡散を控えよう

藤代裕之ジャーナリスト
NHKはウェブサイトで総合テレビで放送中のニュースを配信している

九州・熊本での地震に関して、家族・友人などが被災地域にいない場合、「速報系ニュース」のソーシャルメディアでの拡散を控えることが被災地の役に立ちます。

速報系情報は拡散しない

被災地にとって重要なのは、命を守る情報、避難に役立つ情報で、かつ最新である必要があります。被害状況や安否、原因の予測といった「速報系ニュース」をシェアやRTなどで拡散するのは控えることで、必要な情報にたどり着きやすくなります。

特に、一般ユーザーの被災地発の被害画像や救助情報などは注意が必要です。本物の場合もありますが、このような時期にはニセ・ウソの情報も発信されます。被災地の状況は刻々と変わるので、「速報系ニュース」を拡散すると、ある時点での情報をソーシャル上に広げてしまい、結果的に被災地に不確実な情報を拡大することになってしまいます。

一次情報元を紹介する

情報はまとまれば必ずNHKや地元紙に出て来ます。外出先にいて、テレビが見えない方はウェブでニュースを提供しています。

NHKはソーシャルメディアをウォッチするチームが、安否情報や不確実な情報の確認を行い、報道チームなどに伝えています。一般ユーザーが拡散しなくても、東日本大震災以降につくられた仕組みにより対応が進んでいます。

ソーシャルメディアで紹介する際は、NHKのような一次情報元を紹介するようにすれば、多くの人が最新情報を取得できます。ツイッターだとNHK生活・防災をフォローすると良いでしょう。

募金しよう

心配で何かしないと落ち着かないという方は募金という手段があります。現地のニーズを把握しない、ボランティアや物資提供は被災地を混乱させてしまいます。

例えば、Yahoo!基金は、100円の寄付をするとYahoo! JAPANからも100円が寄付されるマッチング寄付が行われています。多くの募金サイトやNPOによる募集もあるので、団体の活動や用途などを確認して募金を行いましょう。

今すぐ、防災対策を

日本は災害が多い地域です。家具の固定や避難先確認など、自宅やオフィスの防災対策を見直しましょう。「東京防災」は、東京都が作成した冊子ですが、すぐに実践できる「10の防災アクション」はどの地域の方でも参考になると思います。

ジャーナリスト

徳島新聞社で記者として、司法・警察、地方自治などを取材。NTTレゾナントで新サービス立ち上げや研究開発支援担当を経て、法政大学社会学部メディア社会学科。同大学院社会学研究科長。日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)代表運営委員。ソーシャルメディアによって変化する、メディアやジャーナリズムを取材、研究しています。著書に『フェイクニュースの生態系』『ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか』など。

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