2017年は祝日が土曜日になる率が高い。どうして振替休日が発生しないのか??弁護士が解説

(写真:アフロ)

2017年は、祝日が土曜に重なる率が高く、休みが少なくなるということで、ネット上ではカレンダーに悲観する声が上がっているそうです。

祝日が「土曜(に重なる)率に絶望」 2017年の傾向に「心折れそう」

国民の祝日に関する法律について

どうして祝日が土曜日になると休みが減ってしまうのでしょうか。

それは、祝日について規定している「国民の祝日に関する法律」で、「国民の祝日」が日曜日に当たった場合だけ、次の平日を振替休日とすると定められているからです。

そのため、祝日が土曜日に当たっても、振替休日は発生しません。

そもそも、法律上、祝日は休日であると定められていますが、土曜日も日曜日も、休日と定められているわけではありません。

公務員については、行政機関の休日に関する法律や地方自治法などで、法律上、土日が休日だと定められていますが、民間人にとっては、労働基準法で最低週1日は休日とするように定められているものの、何曜日が休日とは決まっていません(多くの会社では、社内ルールの就業規則で土日を休日と定めているだけです)。

そのため、法律上は、祝日が土曜日であろうと日曜日であろうと、元からあった休日と重なってしまうことを気にするような体裁にはなっていないのです。

とはいえ、実は、元々、「国民の祝日に関する法律」は、振替休日の制度を全く設けていなかったのですが、1973年に法改正がされて、祝日と日曜日が重なった場合には、振替休日を設けることとなったという経緯があります。

これは、当時の時点では日曜日が商慣習上、休日として扱われることが多いことからこのような法改正がなされたわけですが、現在は土日が休日として扱われることが多い以上、祝日が土曜日と重なった場合にも振替休日を設けることが、「国民の祝日に関する法律」が祝日を設けた趣旨にかなうのかもしれません。

実際、民主党政権時代に、祝日と土曜日が重なった場合には、振替休日を金曜日か月曜日に設ける法改正が検討されていましたが、政権交代によりこのような案も頓挫してしまっています。

珍しい休日について

もう1つ小話があります。

国民の祝日に関する法律では、祝日について3つの休日を定めています。

1つ目は、祝日当日が休日であるということ(当然ですね)。

2つ目は、さきほど申し上げた、祝日と日曜日が重なった時に、次の平日が休日であるということ(振替休日)。

3つ目は、祝日と祝日に挟まれた日は休日になるということです。

3つ目について、以前、ゴールデンウィークの5月3日~5日の3連休について、5月3日は憲法記念日、5日はこどもの日でしたが、4日は祝日ではありませんでした。

ただ、祝日(3日:憲法記念日)と祝日(5日:こどもの日)に挟まれた日(4日)ということで、「休日」(祝日ではない)として扱われ、結果的に3連休となっていました。

しかし、2007年に法改正がされ、元々は4月29日であった「みどりの日」という祝日が5月4日に移動して正式に祝日扱いとなりました(4月29日は「昭和の日」という祝日になりました)。

結果、毎年起きていた祝日と祝日に挟まれた日が休日になるという現象が滅多に起きなくなってしまいました。

今では、この規定が適用されて休日が増える可能性があるのは、9月23日頃の秋分の日と、9月第3月曜日の敬老の日が、うまく1日置きに配置され、かつ、その間の日が平日である場合だけですが、次回、この規定が適用される見込みなのは2026年9月22日火曜日と随分先です(秋分の日は前年2月に正確な日が発表されるため、天文計算がずれて配置がずれることはありえます)。

さておき、結局、現状では2017年のように祝日と土曜日が重なる日数が多い場合には、年間の休日は減ってしまいますが、3連休の数は2016年と変わらないようですので、連休を有効活用してリフレッシュしていきたいですね。

※本記事は分かりやすさを優先しているため、法律的な厳密さを欠いている部分があります。また、法律家により多少の意見の相違はあり得ます。

国民の祝日に関する法律

第三条  「国民の祝日」は、休日とする。

2  「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。

3  その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。

出典:総務省法令データ提供システム