Yahoo!ニュース

2016年最重要バンド、みるきーうぇいが初の全国流通作品として限定版カセットテープをリリース

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
みるきーうぇい

大阪発、大人になるのをやめてしまったバンド、みるきーうぇい。2012年バンド結成、20代前半の伊集院香織(V,G)、安福尚光(B)、そして現在はサポートドラマーを加え、完全自主プロデュースでインディーズ活動をしている3人組ロックバンドをご存知だろうか? 

まずは、先行してYouTubeにて映像作品アップし、津田大介氏やKANA-BOONの谷口氏がSNSで拡散した、“いじめ”を題材にした衝撃のミュージックビデオ「カセットテープとカッターナイフ」をチェックしてみて欲しい。本作での、実体験を描いた心に突き刺さる生々しい歌詞、コード感の美しいロックンロール・サウンド、せつなき歌声、そして校内で繰り広げられる緊迫感ある映像は、若い世代を中心に絶大な支持を集めている。

※リリース版では新たに再録されている。

教室でいじめられていた自分を守ってくれた、掛け替えのない友人を思い浮かべて聴いてみて欲しい。もし、いじめられた経験が無い人でも、人間関係をこじれたときに受けた気持ちなど、共感できる要素が強いエネルギーに満ちあふれた楽曲だ。なにより、いっしょに歌えるメロディーを持つポピュラリティを感じる音楽性の高さに注目して欲しい。ライブでも本曲のイントロが流れると一気にフロアの空気感が変わる最強のキラーチューンだ。2016年を代表するロックンロールの名曲がここに誕生したと宣言しよう。

「この曲を作った経緯は、観ていただいたミュージックビデオのストーリーの通りなんです。いじめられていた時に助けてくれた女の子がいて、その子の曲です。ほぼ実話ですね。実際に投げたのはハサミやったんですけど(苦笑)。辛い学生生活だったんですけど、音楽の授業だけは好きで。先生が授業中にビートルズを流してくれたんですね。めっちゃ感動して、すごいかっこいいと思って。家に(親が持っている)ビートルズのCDあるかなって探したらカセットテープしかなくて、カセットで聴いていたんです。当時から歌は好きで、実家にあったカセットテープのデッキで空のカセットテープに声を録音して、“キモッ”みたいなことをやってました(苦笑)。3歳からピアノを習ってたんで、カセットにピアノを録音したり。カセット世代では無いんですけど、カセットテープには親しみがあったんです。」(伊集院香織)

『カセットテープとカッターナイフ』※カッターナイフは付いてきません
『カセットテープとカッターナイフ』※カッターナイフは付いてきません

『カセットテープとカッターナイフ』みるきーうぇい

作詞作曲:伊集院香織

黒髪がいつも揺れている

空前絶後の音がする

赤紙がいつも貼られてる

汚れた睫毛が濡れている

スカートはいつも汚れてる

青色のアザが濁ってる

サイトはいつも荒れている

液晶画面が揺れている

BBSのURLをABCのコードに乗せて

カセットテープに閉じ込める

君が僕を守るため

不良にかけた熱湯を

魔法瓶に入れ首にかけ

いつも、いつも持ち歩いてる

君が僕を守るため

不良に投げたカッターナイフ

オルゴールに入れ鍵をかけ

いつも、いつも持ち歩いてる

黒髪がいつも揺れている

罵詈雑言が鳴り響く

赤紙がいつも貼られてる

旧校舎の中泣いている

スカートはいつも汚れてる

靴下の白が濁ってる

サイトはいつも荒れている

液晶画面が揺れている

BBSのURLをABCのコードに乗せて

マーシャルアンプで歪ませる

君が僕を守るため

不良にかけた熱湯を

魔法瓶に入れ首にかけ

いつも、いつも持ち歩いてる

君が僕を守るため

不良に投げたカッターナイフ

オルゴールに入れ鍵をかけ

いつも、いつも持ち歩いてる

BBSのURLをABCのコードに乗せて

カッターナイフを突き立てる

君が僕を守るため

不良にかけた熱湯を

魔法瓶に入れ首にかけ

いつも、いつも持ち歩いてる

君が僕を守るため

不良に投げたカッターナイフ

オルゴールに入れ鍵をかけ

いつも、いつも持ち歩いてる

僕が君を守るため

海に投げ捨てたカッターナイフ

君は海に飛び込んで

いつも、いつも拾い集めてる

僕は君を守るため

拾い集めたカッターナイフで

ABCのコードを弾き

憂鬱な唄を歌うだけ

僕が君を守りたい

「高校生の頃、いじめられていた時に助けてくれた子と2人でやっていたホームページやBBSがあったんです。それをいじめっ子に荒らさせて……。そのときの気持ちを歌にしていますね。」(伊集院香織)

これまで自主制作したCD作品は、大阪南堀江knaveを拠点にライブ会場やストリートでの手売りと一部店舗限定で累計3,000枚以上をリリース。そんな知る人ぞ知る、みるきーうぇいが初の全国流通作品『カセットテープとカッターナイフ』〈みるきーうぇい放課後レコーズ〉を、カセットテープ(※ダウンロードカード付)にて全国タワーレコードとヴィレッジヴァンガードで、数量限定の完全自主制作として6月15日リリースした。すでに売り切れ店舗も続出しているようなので、発見次第入手することをオススメしたい(※なんと、オリコン・デイリー・シングル・ランキング28位!)。みるきーうぇい作品のイラストを手掛けているコジマ憂唯による、目力の強いエモーショナルな絵が解き放つインパクトにも注目だ。みるきーうぇいのライブでは、ライブ・ペインティングにも参加している近い関係性を持っている。

ヴィレッジヴァンガードにて
ヴィレッジヴァンガードにて

「イラストを書いてくれているコジマ憂唯さんは、19歳くらいからの付き合いです。友達になった子が偶然絵描ける子だったみたいな関係なんです。普通に友達ですね。もちろん絵も素晴らしいです。落ち着いている子なので、同い年やけど精神年齢高めというか、わたしが荒れててもたしなめてくれるいい子なんです(苦笑)。ミュージックビデオを手掛けてくれている寿司くんもおない年ですね。今みたいに有名になる前からTwitterがおもしろくって、私のほうから声をかけました。同い年マジックはあるかもしれません。みんな変に気を使わなくていいし。」(伊集院香織)

さらに、本作の受注状況の好評を受けて8月10日(水)には、初の全国流通盤CDミニアルバム作品『大人になるのはもうやめだ』〈みるきーうぇい放課後レコーズ〉のリリースが決定。バンドの代表曲である「カセットテープとカッターナイフ」はもちろん、続編となる「死にたくなるほど好きだった。」、“飛び降り自殺”をテーマとした「ほんとは生きるのとても辛い。」、ライブでお馴染みのエモーショナルな「十代とエレキ」、そして初期の名曲「包帯」など、全8曲を収録している。2016年を代表する作品となることは間違いないだろう。

「最近思っているのが、大人の力をかりないで数字を出すってことなんです。みるきーうぇいは全国流通でCDを出してこなかったので情報が無いと動けないメディアの方や、CDショップの人はほとんど知らない状態なんですね。でも、ライブを軸にやってきたインディーズ・バンドが、ちゃんと自分たちの脳みそで考えたことを自分たちでやってるっていう“当たり前の”姿勢を提示したいって思ったんです。自分たちが信じている音楽で面白いをことしたいっていう、そんなシンプルなモチベーションですよ。」(伊集院香織)

余談だが、2016年の音楽シーンでは、さいたま史上最大級のロックフェス『VIVA LA ROCK 2016』での盛り上がりが話題なヤバイTシャツ屋さん、ネットでミュージックビデオがバズった岡崎体育などのニューカマーが注目を集めている。実はみるきーうぇいは2組とも対バンなどで交流のある関係性だ。ミュージックビデオも2組を手掛けている鬼才、寿司くんが制作を担当していることにも注目したい。

盛り上がりつつある関西シーンの新たな潮流であり、日本のインディーズ・ロックに喝を入れ、蹴り上げる衝撃の存在感の強さ。触れるだけで火傷しそうな、楽曲が持つ魔法めいたポピュラリティを感じさせるポテンシャルの高さ。間違いなく、今後さらに話題となるであろう2016年最重要のロックバンド、それがみるきーうぇいだ。

<ライブ情報>

●1st single『カセットテープとカッターナイフ』リリースパーティー東京編

日程:2016/06/25

会場:渋谷LUSH

出演:みるきーうぇい、ネズミハナビ、Cettia、イロメガネ

http://www.toos.co.jp/lush/

●みるきーうぇい&さしすせそズ共同企画 ※カセットテープリリースパーティー大阪編

日程:2016/06/29

会場:大阪南堀江knave

みるきーうぇい、さしすせそズ、あいみょん、グッバイフジヤマ

http://www.knave.co.jp/

●8月26日(金)下北沢BASEMENT BAR、9月4日(日)大阪・南堀江knaveでのレコ発イベントの開催も決定。

http://www.toos.co.jp/basementbar/b_main.html

みるきーうぇい オフィシャルサイト

http://milkyway-music.com/

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

ふくりゅうの最近の記事