15%の子供は「スマホしながら食事OK」・子供のスマホとライフスタイルの現状
子供曰く2割は「歩きスマホOK」
機動性の高い携帯電話(従来型携帯電話とスマートフォンの双方)の特徴を活かし、さまざまなな行動と携帯電話の利用を同時に行う「ながら携帯(スマホ)」は、日常的に行われるようになった。一方で携帯電話を操作しつつの自転車・自動車の運転に代表される、ながら行動のハイリスクさから法的に禁止対象化されたり、駅構内での歩きスマホの禁止勧告のように強い自粛を求められる行動も多い。
では子供自身の観点では「ながら携帯(スマホ)」は、どの程度まで容認されているのだろうか。デジタルアーツが2014年3月に発表した、小学4年生から高校生と、未就学児から高校生までの子供を末子に持つ保護者を対象にした調査結果から、その実情を探ることにする。
まずは許容できるものについて子供の回答者に対し、複数回答で選んでもらったのが次のグラフ。
「公共の乗り物待ち」「テレビ鑑賞」など、すき間時間における利用は5割前後と高い許容率が確認できる。また第三者へ迷惑をかけにくいもの、主行為に大きな影響を及ぼしにくいのも容認度が高い。無論リスクがゼロではないことには注意しなければならない。
他方直接対面する人がいる場合や、主行為に大きな影響が生じうる行為では、許容率はさほど高くない。とはいえ、食事しながらの携帯電話操作に、14.7%も「問題無し」の太鼓判を押せる人がいることには少々驚き。
スマホの方が「いいじゃん、別に?」度は高い
これを子供におけるスマートフォンの所有状況別に見たのが次のグラフ。
スマートフォン使用者ほど概して許容率が高くなる。自分で集中してしまうことを知っているから、あるいは慣れてしまっているので、「別に問題はないのでは?」と判断が甘くなってしまう。「許せるものは無い」の回答がスマートフォン所有者は6.7%しか居ないのに対し、従来型携帯電話では3割に達しているのが印象的。環境に慣れる、自分自身がしている行為には、自然と判断が甘くなるという好例ではある。
また、大人と子供で違いを見ると、子供の方が「ながら携帯・スマホ」行為への許容率は高い。
これまでの人生全体における携帯電話との付き合いの時間比率が高い子供の方が、大人と比べれば「慣れているから」とばかりに許してしまい、値も高くなる。あるいは社会全体としての礼儀作法、マナーの認識度、そして「ながら携帯(スマホ)」で生じるリスクとそのリスクが実体化した時の弊害の大きさを知らない子供は、つい大胆になってしまうという一面もあるのだろう。
人により価値観の差異があるため(例えば食事時のスマートフォン使用)、礼儀作法の観点の行為は一概に良し悪しは断定できない。一方で、実害の可能性が飛躍的に高まる「ながら携帯(スマホ)」、例えば自転車運転をしながらのスマートフォン操作は、たとえ操作そのものに慣れているとしても厳に慎まねばならない。何らかのトラブルが起きてからでは遅すぎるのである。
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