中高生、ネット使って何してる!?
窓口としてのスマートフォンが急速に普及するに連れ、中高生もその多くがインターネットを利用する機会を得られるようになった。彼ら・彼女らはネットを介し、何を楽しみ、何を経験し、どのように時間を費やしているのだろうか。ベネッセ教育総合研究所が2014年12月に発表した調査結果「中高生のICT利用実態調査 2014 報告書」から、その実態を確認していくことにする。
公立・全日制学校に通う中学1年生から高校2年生を対象に、学校通しの質問紙による自記式調査で行われた今調査の調査対象母集団においては、中学生が87.3%、高校生は96.6%がインターネットを利用している。
その利用者に「普段はインターネットを使ってどのようなことをしているか」、その頻度も合わせて尋ねた結果が次以降のグラフ。各項目に「ほぼ毎日」「週3~4回位」「週1~2回位」「月1~2回位」「月1回以下」「利用しない」の選択肢の中から一つを選択させ、「ほぼ毎日」「週に1~4回」「月に1~2回以下」「しない」に集約した上で、さらに「ほぼ毎日」「週に1~4回」を合わせた値を記している。つまり週一以上、ほぼ日常的に利用している人の割合。
もっとも多く行われている行為は「動画サイトの視聴」、そしてほぼ同率で「情報検索と見る・読む」。中高生はYouTubeなどの動画をテレビ同様に観賞し、その内容を同級生との間で語りあう共通のネタとして用いているようだ。ネットをする中学生にとって、インターネットはインターネットテレビ的な存在なのだろう。
またLINEをはじめとした「チャット」の利用も多い。「ゲーム」や「メール」などから10%ポイント前後の差をつけている。「学校の授業以外での勉強」に用いている人は4割ほど。自分のブログやウェブサイトを作り、更新する人は5%にも満たない。20人に1人いない計算。
これが高校生になると大きく様変わりする。
中学生の利用状況と比べると、「動画サイトの視聴」「情報検索と見る・読む」も増加しているが、それ以上に「チャット(LINEなど)」が大きく躍進している。スマートフォンを持つ人が増え、意志疎通ツールとしてLINEなどが縦横無尽に高校生の間で活躍している状況が浮かんでくる。また、類似ツールとして知られている「ツイッター」も大きく伸びており、高校生にとってインターネットという存在、そしてそれをつかさどるスマートフォンは、コミュニケーションツールのための手立てとの認識が強いことがうかがえる。
「匿名掲示板を見る・書き込む」は18.1%。かつて全盛を誇った掲示板の類だが、今ではそのおかぶを完全にチャットやツイッターに奪われてしまった感は否めない。
ちなみに今調査項目の詳細を確認すると、中学生ではほぼ半分、高校生では2/3が毎日チャット(多分にLINEだろう)を使っている。ツイッターは高校生で約4割。ゲームや動画サイト視聴と比べても頻度が極めて高い。おしゃべりがネット上の言葉のやり取りに代わり、多くの子供達によって行われている様相が手に取るようにつかめる結果ではある。
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