「遅刻連絡はメールかLINEで」アリかナシか!? イマドキの新社会人の認識を探る
流行もの、普及しているもの、社会環境の変化に伴い、常識も少しずつ変化する。デジタルアイテム周りのいまどきの新社会人の常識感を、ソニー生命保険が2015年4月に発表した、新社会人に対して行った意識調査「社会人1年目と2年目の意識調査2015」の結果から確認していく。
ぬるま湯的な学生時代を過ごしていた新社会人にとって、一般社会とのギャップには大いに驚き、戸惑いを覚えることだろう。そこで情報機器の取扱いや職場でのコミュニケーションに関し、若年層が良く行う、一般の社会人からはあまり肯定されていない行動様式について、その行為を社会人として行うのはアリ(肯定派)とするか、ナシ(否定派)と見るべきか、二択で選んでもらい、アリの回答率を示したのが次のグラフ。
腕時計を持たず、時間を確認したい場合は携帯電話で確認をする。これをアリとする人はおよそ半数。手帳などを使わずにメモはスマートフォンやタブレットにする行為もほぼ半数。言葉通り賛否両論で、問題行為として注意されるような状況とは言い難い。
何らかのトラブルで遅刻を余儀なくされたり、体調不良などで欠勤をする際の、上司や同僚への説明・報告に関して、メールやLINEによる連絡は、肯定派は2割強、1/4にも満たない。今件項目は二者択一だから、8割近くは否定派となる。本人の利用スタイルの範囲、他人に影響を与えない行為では積極的な電子機器の利用は「あり、かな?」とのレベルだが、他人、特に上司に対する行為は、相手側の印象もあり、肯定する人は少ないようだ。あるいは(メールやLINEがお手軽な意志疎通ツールであることから)「仕事を軽く見ているのか!?」と思われることへの懸念もあるのだろう。
職場でのコミュニケーションに関する項目では、現在の新社会人の認識を改めて確認できる。上司の誘いと友人の誘いがバッティングした場合、友人の方を優先することについては6割、職場恋愛に関しては8割近くが肯定的。職場における規律との観点では否定する向きが強くなりそうな項目だが、新社会人の視点では肯定的意見が強いようだ。
今件の各項目は「職種や職場の決まりごとや風土によって、どちらが常識的なのかが左右される」面もあるため、一概に肯定・否定することは困難。あくまでも全般的な風潮としてこのような傾向がある、との認識で受け止めれば良いだろう。
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