自炊をする時に炊くご飯の量は約何合!?
昨今では一食分を電子レンジで炊ける調理器具も発売されているが、普通自炊をする場合は炊飯器で一度に一定量を炊き上げることになる。その量は平均してどれぐらいになるのだろうか。JC総研が2015年7月に発表した、お米の消費行動に関する調査結果をもとに、「世間で自炊される際の、一度に炊かれるご飯の量」を確認していくことにする。
今調査対象母集団では1日平均で2食近くのご飯が食されている。その一部はお弁当やピラフなどの中食だが、多くは自宅で炊いた炊飯によるもの。
それでは世帯で炊飯をする人は、一度にどれほどの量を炊いているのだろうか。炊飯者に限定して聞いた結果が次のグラフ。なおお米1合は大よそ180ミリリットルで150グラム前後。ご飯として炊きあがると、大体お茶碗で大盛り2杯分ほど(400グラム位)となる。
ボリュームゾーンは2合と3合でそれぞれ3割近くの回答率。炊飯器はその能力の上限までしか一度には炊けないこと、その能力を下回る量でご飯を炊く意味が(一度に食べきるのでない限りは)あまり無いことから、大よそこの量が各家庭にある炊飯器の大きさと判断しても良いだろう。
これを世帯人数別に仕切り分けし、さらに炊飯量の概算平均を求めたのが次のグラフ。一度で食べきることを前提としていないことに注意。
大所帯ほど一度に炊く量が多くなっている。一方で、単身世帯でも一度に炊く量は平均2.44合とやや多め。上記の通りならば大体大盛りごはんで5杯分。一人で一度に食べきるのは難しい量。
この疑問に答えを出してくれるのが次のグラフ。これは各炊飯世帯において、炊いたご飯をどのように食べているかを示したもの。炊く量の目安をどのようにつけているかを表しており、大よそご飯の食べ方の指針となっている。
お弁当用としてご飯を用意する場合、普通の食事同様に食事1回分に含む。例えば朝ご飯用とお弁当に詰めるためのご飯を合わせ、タイマーなどで早朝炊きあがるようにセットして炊いている場合、「2回の食事で食べ切る量」が該当する。
一人暮らしの場合、一度で食べ切る量を炊いている人は1割でしかない。2回分も2割強。1/4強は3回以上、そして4割以上は当座(特に指定は無いが炊いた直後の食事との意味と見て良い)分と、冷凍保存して食べる分を炊いていると答えている。これならば、単身世帯でも平均して2.5合近くのご飯を炊くのも道理が通る。
ご飯の冷凍保存は一人暮らしには重宝する手法。帰宅が遅くなった時にコンビニで惣菜のみを調達して冷凍ごはんと共に食べる、などの中食による食事が容易にできる。お弁当そのものよりも柔軟性が高く、安上がりで済むのもポイント。
世帯人数が多くなるにつれ、一度に食べ切る、あるいは2回の食事で食べ終える比率が高くなると共に、冷凍保存の比率は減っていく。世帯人数が多くなると一度の食事分でも大量の保存が必要となり、冷凍庫の場所が足りなくなってしまう。ならばこまめに炊いた方が良いとの判断によるものだろう。
一人暮らしの自宅炊飯者は4割がご飯を冷凍して活用している。ご飯の利用性向において、興味深い話には違いない。
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