中国13億、インド10億の現状…世界の携帯電話契約数上位国
東西南北を問わず急速に普及を続ける携帯電話。国単位での契約数ではどこが上位なのだろうか。その実態を国際機関である国際電気通信連合(ITU: International Telecommunication Union)の調査結果をもとに確認する。
今件は単純に、携帯電話の「契約数」を数え、その上位国を並べたもの。SIMカードを使い分ける利用スタイルをすることで、一人で複数の契約をしている場合もある。その時は延べ(件)数としてカウントされてしまい、人口以上の値を示す国も生じてくる。
ITUのデータベースでは最古は2000年、最新は2015年の年次データが収録されている(記事執筆時点)。そこで各値を抽出した上で2000年と2015年における上位陣をグラフ化する。
両グラフでは横軸の桁が「1ケタ違う」。これは2000年からの15年間で、それだけ契約者数が(言葉通りケタ違いに)増えた状況を表している。また、重複カウントの件はあるものの、1ケタ分携帯電話契約件数が増えたことは、その分飛び交う情報量が増え、その情報に触れる人も増えている状況にあることを意味する。契約者間での情報の行き交いを考えると、飛び交う情報量は累乗的なものとなるはずだ。
とりわけ新興国の普及率上昇は著しい。15年の間に順位にも大きな変動が生じているのが分かる。中でも中国とインドは他の国から抜きんでており、実人口同様に人海戦術モードに突入している。
良い機会なのでその伸び率、具体的には2000年から2015年に渡る成長率を算出しておく。
インドやパキスタン、バングラディシュなどの新興国の伸び率が高い。そしてなによりもナイジェリアの値が異様な状態にある。同国の2000年時点の契約数は3万件、2015年では1億3372万件なのだから、これだけの値が出て当然。今後さらに伸びそうな感はある。
携帯電話契約・利用者数の大小は、そのまま携帯電話を介して取り交わされる情報量の大小をも意味する。インターネットへアクセスができる端末なら、「世界に情報を発信し、世界の情報を入手できる人」の数をも意味する。
今後さらに携帯電話が普及し、インターネットへアクセスできる端末が増えてくれば、各国の動向、そして世界全体は大きな変化を遂げるに違いない。
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