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参院選を経て当たり前になった二つの選挙運動手法

原田謙介政治の若者離れを打破する活動を10年以上
Twitter上の画像より

長い東京都知事選挙の戦いも残り1週間を切りました。

前知事の急な辞任にもかかわらず、知名度の高い候補者が複数人出馬したことにより、ある程度の盛り上がりを見せていると思います。

前回の参議院選挙で起こった新たな形の2つの選挙運動手法が、今回の都知事選挙でも行われています。

1.渋谷駅ハチ公前での大規模な集会

前回の参議院選挙では三宅洋平氏が行った選挙フェス。

型にはまった政策や主張を語るだけの街頭演説ではなく、バンドによる演奏や、観客を巻き込みながら進めていく語りが話題になりました。

今回の選挙でもフェスではありませんが渋谷駅ハチ公前での大集会が話題になっています。

先週末は土曜日は「選挙ハック」。日曜日は「選挙ジャック」と名付けられた大集会が開かれていました。

週末の渋谷駅ハチ公前での集会
週末の渋谷駅ハチ公前での集会

もちろん、渋谷以外の様々な場所でも候補者による演説は行われ、多くの人を集めています。

しかし、投票率の高い年齢層が多い新橋・銀座・新宿などではなく、若者の街として認知されている渋谷でこのような集会が行われることは新しい動きだと思います。

今週末の土曜日にもおそらく、どこかの陣営が大規模な集会を開催するでしょう。

2.インターネット選挙運動

これは言わずもがなです。

参議院選挙により解禁されたインターネット選挙運動。

今回の選挙では当然のごとく、主要候補者は各SNSを駆使し、街頭演説の様子などを動画で中継しています。

さらには、外でマイクを使えない20時以降に奥内から生中継を行い、対談の様子を放送したりしています。

また、候補者同士の対談を行い、生放送で流すというこれまででは考えられなかった試みもなされました。

参考として、各候補者のTwitterのツイート数とフォローワー数の推移と、Twitter上での話題に関するグラフを載せておきます。

各候補者ツイート数
各候補者ツイート数
各候補者フォローワー数
各候補者フォローワー数
1カ月間にTwitter上で候補者の名字がツイートされた回数
1カ月間にTwitter上で候補者の名字がツイートされた回数

ツイート数は普段からTwitterを頻繁に使っている家入氏が圧倒的に多く、選挙戦の最中でも多くツイートしています。

Twitterを始めたばかりの細川氏も、家入氏には及ばないものの多くつぶやいています。

また、フォローワー数は田母神氏が多いです。選挙戦が始まってからの増加分では家入氏・細川氏の両候補が多いようです

ツイート分析サイトTOPSYのデータによると、他4候補に比べ、家入氏の名前の出現頻度ははるかに少ないようです。

※このグラフは各候補者の名字を含むツイートの数を集計しただけです。そのため、同姓同名の他の人や単語も含まれており、各候補者が話題にされている回数ではありません。目安のデータとして使っています。

双方向型の選挙となるために

残り1週間、各陣営の皆さんに臨むことは、インターネットの双方向性をもっと活用していただきたいということです。

有権者が質問し、候補者が答える。そんなやり取りを多く見たいです。

ASK TOKYO 2014
ASK TOKYO 2014

候補者への質問を募集しています。

自分が代表を務める[http://youth-create.jp/ NPO法人YouthCreate]では、明日2月4日(火)21時~22時の間に、

有権者と候補者のウェブキャンペーン「ASK TOKYO 2014」を実施します。

有権者からの質問に候補者がTwitter上で回答するというものです。

現在、事前に質問を募集していますので、どうぞ皆さんも投稿ください。

政治の若者離れを打破する活動を10年以上

1986年生まれ。岡山在住。愛媛県愛光高校、東京大学法学部卒。「学生団体ivote」創設。インターネット選挙運動解禁「OneVoiceCampaign」。NPO法人YouthCreate創設。「若者と政治をつなぐ」をコンセプトに活動。大学非常勤講師や各省有識者会議委員などとして活動を広げていく。18歳選挙権を実現し、1万人以上の中高生に主権者教育授業を行う。文科省・総務省作成「政治や選挙等に関する高校生向け副教材」の執筆者でもある。2019年参議院選挙・2021年衆議院選挙に立候補し敗れる。元岡山大学非常勤講師。元グローバルシェイパー東京代表。元中野区社会福祉評議会評議員

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