「mixi」が再び注目を集めている理由。「思い出の詰まった写真アルバム」として重宝。
言わずと知れた老舗SNS、mixi。「新着コメントが1件あります!」の赤文字に心躍らせ、意中の人からの「足あと」に頬がゆるんだのも今や昔。数ヶ月、あるいは数年以上ログインしていない人も多いのではないでしょうか。
LINE、Twitter、Facebook全盛の現代ですが、最近、mixiが、意外な使われ方で再び脚光を浴びています。それはmixiに昔投稿した写真を、友だちのFacebookやLINEに送り、思い出話のネタにするというもの。
誕生日メッセージに最適
かつてmixiをコツコツ更新していたという20代女性は、友だちの誕生日になると、「〇〇旅行に行ったのが懐かしいね。誕生日おめでとう!」「若かったね、もう○年前!この時は楽しかったな〜」といった思い出話を写真に添えたメッセージを送っているそうです。
こういった思い出写真は相手もコメントに困ることなく返信しやすいし、Facebookであれば第三者の友だちも「えー、こんな時代あったんだね!?」と会話に入りやすく、コメント欄が盛り上がるのだとか。
学生時代、旅行、プリクラ……
彼女曰く、「当時はカメラやプリクラの補正機能がほどよく効き、そのくせ画質は適度に粗いので(笑)、なんとなくかわいく見える。そしてなんといっても、みんな若いから、ポジティブで明るい気持ちになれる」のだとか。もちろんLINEであれば、黒歴史的な恥ずかしい写真で盛り上がるのも一興。
このように、mixiをSNSとしてではなく、みんなで回覧するための「思い出のアルバム集」として利用する女性が、じわじわと増えてきているのです。
ミクシィはいま?
ひところは、「凋落した老舗SNS」とも形容されたmixi。
現在、企業としてのミクシィはスマホアプリ「モンスターストライク(通称:モンスト)」のブレイクにより、売上高が1129億円を記録し、前年度同期比の売上高は493%増と大躍進中。若い男性を中心に人気が広がり、台湾、アメリカ、カナダ、韓国、中国、香港、マカオでも配信され2500万ダウンロードを超えました。
進むmixi回帰 アクティブ率はTwitterと同程度
また実はSNSとしてのmixiの月間アクティブ率は60%ほどと高めの数値。これはTwitterのそれとほぼ同じで、人気のコミュニティは、今も分単位で更新されています。
ユーザー数が下げ止まった原因として、SNS疲れした人々が少しずつ、匿名で楽しめて好みの話題で盛り上がれるmixiにUターンしているからなのでは、とミクシィは分析しています。
SNSに流行りはあっても、思い出は色あせない
FacebookやLINEといったITインフラの整備によって、友だち・知人と連絡を取り合うのはずっと楽になりました。
結婚して会えなくなった友だち、転勤で遠方に住む友だちなど、会いにくい人と思い出を共有するのに、写真はうってつけのアイテム。かといって、古い写真は携帯の機種変更で消えてしまっているし、わざわざPCの中を探すのも面倒。となれば、当時入れ込んでいたSNSの出番、というわけです。
懐かしい気分にひたりがてら、久しぶりにmixiにログインするのも一興。「そういえばこの子、今、どうしてるんだろう?」と、交流が復活するきっかけになるかもしれません。