iPad mini、いち早く実際に触ってみた
アップルが24日(日本時間)、7.9インチの「iPad mini」を発表した。
記者会見を現地で取材できたが、会見後、実際に触る機会を得ることができた。
iPad miniをまず触っての最初の感想は、やはり「小さくて軽い」ということに尽きる。画面は従来のiPadで採用され続けてきた9.7インチから7.9インチに小型化された。その点、携帯性が向上し、どこにでも持ち出してもいいと思えるサイズ感に進化した。
従来のiPadはやや大きく、家のリビングなどで活用しても、外出先にわざわざ持ち出すことは限られていた。しかし、iPad miniであれば、とても軽いので、通勤中やカフェに持ち歩くといった用途にも最適だ。
本体重量308gと「新しいiPad」に比べて350g程度軽い。「新しいiPad」はややずっしりした感があるが、iPad miniであれば女性でもらくらく持てることだろう。軽いので片手で持つことも当然可能。大きさで言えば、「女性が初めて持つタブレット」という位置づけになりそうだ。
また、質感に関しても、「アップルらしい」高級感がある。本体カラーはブラックとホワイトとなるが、iPhone5に通じるデザインテイストを備えており、人に見せびらかしたい感覚になってくる。
1万9800円という激安で人気のグーグル「Nexus 7」はプラスティックな感じで「値段相応」という感があるが、iPad miniはデザイン的には満足のいくものだ。ただし、本体が軽く、重厚感がない点においては、ちょっとおもちゃっぽい雰囲気はある。
実際に触っていて、不満に感じたのがディスプレイだ。解像度は2モデル前となる「iPad2」と同じ1024×768ドット(163ppi)となる。今年3月に発売された「新しいiPad」はRetinaディスプレイを採用し、2048×1536ドット(264ppi)という解像度を誇る。普段から、Retinaディスプレイに見慣れていると、今回発表された「iPad mini」では、文字の汚さが目立って見えてしまうのだ(これでもAndroidタブレットに比べれば充分に綺麗な部類といえるのだが)。
タブレットを初めて購入するというのであれば何ら問題ないが、すでに「新しいiPad」ユーザーであれば、一度、購入前に確認するのが良いだろう。
iPad miniの価格は16GBモデルのWi-Fi版で2万8800円。Nexus 7の16GBモデルは1万9800円で売られていることを考えると、iPad miniはやや高い印象もある。
だが、質感が高く、画面サイズもやや大きい。またアプリが充実しているなどiPad miniならではの魅力も捨てがたい。「気軽にタブレットを使いたい」という初心者ユーザーに取ってみれば、ぜひとも選択肢に入れたい一台だ。
発売は10月26日より予約が受付となり、Wi-Fi版は11月2日より、LTE対応版はその2週間後に発売となる(アメリカの場合)。日本でのLTE版はソフトバンクモバイルと、今回からKDDIも取り扱う予定だ。