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「MNPで流出してもauに戻ってくる」と語る沖縄セルラー 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.076

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2014/03/22(vol.076)

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《目次》

1.「MNPで出て行っても、結局、auに戻ってくる」

━━沖縄セルラー・北川社長が語るキャッシュバック戦争の裏側

2. LINE電話「電話番号偽装」を試してみた

━━サービス多角化でマネタイズを急ぐLINEに最良の相手とは

3.3.16MNPキャッシュバック終息騒動は何だったのか

━━SoftBankが「引き金を引き損ねた」と見る関係者も

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.「MNPで出て行っても、結局、auに戻ってくる」

━━沖縄セルラー・北川社長が語るキャッシュバック戦争の裏側

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沖縄県はauがシェアの半分を抑え、NTTドコモが唯一、シェアで2位に甘んじている地域だ。そんな沖縄セルラー電話の北川洋社長に話を聞くことができた。

━━ネットワーク品質以外に沖縄セルラー電話が強い理由はどこにあるのか。

北川社長 

「沖縄は家電量販店よりもショップが多い。ソフトバンクは他の地域では家電量販店での販売を得意としているが、沖縄の場合は、きめ細やかにショップに力を入れている(auが強い)。特に併売店はひとつもなく、すべてが独立のショップとなっている」

(★ 2013年12月末現在、沖縄県内ではauが86店舗、NTTドコモが46店舗、SoftBankが32店舗とのこと)

━━auが強い一方、他社が苦戦している理由はどこにあるのか。

北川社長

「沖縄ではドコモのキャッシュバックが強く、我々が2〜3万をつけているときに、ドコモが4〜5万をつけていたときがあった。その時、ドコモはうちからお客さんを獲っていたが、みんなキャッシュバック目当てなので、現金を獲得したら、まわりのユーザーがauということもあり、結局、auに戻ってくる。

ソフトバンクはエリアカバーがなく、大都市なら問題ないが、観光地に行ってしまうと使えなくなってしまう」

(★ キャッシュバック競争はKDDIとソフトバンクが悪いと指摘する人もいるが、実際はNTTドコモが沖縄から仕掛けたと言えるかも知れない)

━━沖縄において、スマートバリューはCATVとも組み合わせられるのか。

北川社長

「できますね。沖縄の場合はOCN(沖縄ケーブルネットワーク)一社だけであり、JCOMやジュピターがあるわけではない。OCNのお客さんも全体に比べると少ないので、圧倒的にFTTHとの組み合わせが多い」

━━沖縄はiPhone比率が高くないようだが。

北川社長

「最近、比率は高くなってきている。それでもAndroidの人気は高い」

(★ 離島などは漁業や農業関係者が多く、特に防水対応のAndroidが人気とのこと)

━━ドコモがiPhone販売に参入したにも関わらず、なぜドコモの人気が上がらないのか。

北川社長

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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