新型Apple TVを1週間、使ってみた
まもなく発売となる新型Apple TVを1週間、使ってみた。
これまでもテレビに接続してコンテンツが楽しめる機器をいくつも使ってきたが、新型Apple TVはそれらよりも何倍も楽しい端末に仕上がっているように感じた。
Apple TVの最大の特長は「アプリが使える」という点にある。これまでのApple TVは主にiTunesで配信されているコンテンツを観るためだけのデバイスであったが、新型Apple TVではアプリを追加できることで、可能性が飛躍的に広がった。アプリは本格的なグラフィックを用いたものからカジュアルなものまで、様々なゲームが楽しめる。
実際に「アスファルト8」というレースゲームを1週間、やりまくっていたが、大画面で遊べるのは結構、楽しい。自宅にはPS3があるものの、ここ最近はゲーム機としてはほとんど使っていなかった。Apple TVを自宅に入れ、久々にゲームを楽しんだ感がある。
Apple TVの場合、iPhoneのように気軽にゲームを購入し、さくっと遊べてしまうのが、本格的なゲーム機にはない魅力と言える。
さらに、YoutubeやJリーグ、アニメの見放題サービスなど、動画関連のアプリが充実している。
実際、この1週間は、YoutubeはApple TVを使ってテレビで見ていたし、NetflixなどもApple TVで視聴していた。
スマホやタブレットで映像コンテンツを見るのも楽しいが、やはり大画面で見た方が迫力が違う。ここ最近、動画関連のサービスが増えつつあり、iPhoneやiPadで視聴する機会も増えてきた。今後、Apple TVが発売されることによって、対応アプリは一気に増えてくると思われる。
iPhoneの魅力はアプリの充実度であったように、Apple TVもアプリの登場によって、テレビの見方が変わってくると言っても過言ではない。将来的には、テレビでテレビ番組を見ずに、アプリばかりをやっているということもありえそうだ。
いままでの端末にはなかった「ストレスのない操作性」
Apple TVを使っていて、便利だと感じたのが「Siriリモート」と呼ばれるリモコンだ。
リモコンの上部がタッチパッドとなっており、親指でグリグリとスクロールし、グイッと押せば決定となる。映像コンテンツでは早送りや巻き戻しなどの操作も簡単だ。
タッチの感度が抜群に良く、操作をしていてストレスを感じない。
また、iPhoneでおなじみの「Siri」が使えるため、Siriリモートにあるマイクのボタンを押しながら「三谷幸喜の映画が観たい」と音声で伝えれば、iTuneの映画ラインナップから三谷幸喜作品をリストアップしてくれる。いままでのスマートテレビは文字の入力が面倒で、イライラとさせられることばかりであったが、Siriによって、そのストレスから解放された感がある。SiriはiPhoneで実績があるだけに、日本語の入力も比較的、しっかりと認識してくれるようだ。
動画の再生中も「2分前に戻って」と音声で指示もできる。
アプリの起動や天気や株価を調べると言ったこともSiriにお任せできる。
これまでいくつかのスマートテレビを操作してきたが、タッチパネルとSiriの組み合わせにより、Apple TVがダントツに使い勝手がいいと感じた。
Siriリモートはゲームのコントローラにもなる。
センサーが内蔵されており、単にボタンを押すだけでなく、傾きなどを判断できるため、レースゲームであればハンドル代わりにすることも可能なのだ。
複数のボタンを同時に押すような本格的なゲームには不向きだが、カジュアルなゲームなら難なく操作できるはずだ。Apple TVでは、別売りのゲームコントローラにも対応しているので、「ゲームを本気で攻略したい」という人はコントローラを購入するといいだろう。
Apple TVはテレビとHDMIケーブル1本で接続し、あとは電源ケーブルをコンセントに挿すだけでいい。
初期設定は、ネットワーク関連は、iPhoneやiPadから行い、その他の設定はテレビ画面を見ながら簡単に操作できる。もちろん、大量の動画データが流れるので、固定インターネット回線は必須と言える。
Apple TV以外にもグーグルやアマゾンなど、映像やアプリを楽しめる端末は数多い。しかし、Apple TVはiPhoneやiPadなどのアプリがテレビに対応して流入してくる可能性が高く、将来的にはアプリの充実度にかなり期待できると言える。
「最近、テレビ番組を観ていない」という人でもApple TVがあれば、「テレビでアプリを楽しむ」というライフスタイルに変わっていくかも知れない。それくらい、Apple TVは期待値の高い、有望なデバイスと言えそうだ。