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LINEで電話番号を聞いてくるヤツは犯罪者だと思ってよい

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

KNNポール神田です!

LINEで電話番号を聞いてくるヤツは犯罪者だと思ってよい

ちょっと、強い語調で失礼!。いや、それくらいのつもりで読んでほしい…。LINEで自分の電話番号を教えることのリスクを知っておいて欲しい。SNSやメッセンジャー経由での、乗っ取りがさかんだからだ。

LINEにログインするには、電子メールとパスワードでログインできる。さらに、電話番号等による二重認証で4桁のパスコードで最終的な確認をしている。つまり、【1】電子メールアドレス、【2】パスワード、【3】電話番号、【4】4桁パスコードがあれば乗っ取りは成功する。

メールアドレスなどはfacebookなどで簡単に見つかり、facebookアプリでも漏洩している。パスワードもユーザーの半数は誕生日のままということで、芸能人などが乗っ取られている事件が記憶に新しい。

そして、あとは電話番号とSMS経由で発信されてくる4桁パスコードがあれば、LINEのアカウントが引き継がれてしまう。つまり乗っ取られてしまうのだ。

「LINEアカウント引き継ぎの手順」にも電話番号による二重認証

[[video:https://www.youtube.com/watch?v=fI81Ny1NQv8]

だから、絶対にLINEで電話番号や4桁パスコードを教えてはいけない!

たとえ、知人であってもだ!

いや、LINEで電話番号や4桁パスコードを聞いてくるヤカラはすべて犯罪者だと思うくらいの警戒心が必要だ。たとえ、その相手が上司や先輩や先生や、旦那や恋人や息子や娘や生徒であったとしてもだ。もう、すでにLINEで電話番号を聞いてくる時点でおかしいと判断するように日常からトレーニングしておきたい。4桁のパスコードなんて、聞いてくるのはもう犯罪者と同罪なのだ。

何よりも、あなたのLINEが乗っ取られるとどうなるのかを想像して欲しい!

あなたの親しい人も、親しい人から電話番号を聞かれ、とある事情で4桁パスコードを聞かれたのだろう。そして乗っ取られてしまい、そのリストにあるあなたにメッセージが送られてきたのだ。そして、あなたが乗っ取られると、あなたのリストにある人へメッセージが飛び、さらに…この繰り返しで乗っ取りはリストの数だけ拡散していく。

乗っ取られたことがない人ほど、なぜ?乗っ取られるのかの意識も当然低い。しかし、親しい人からの「電話番号おしえて」には絶対に答えないように、この警鐘を想いだしてほしい。

気をつけようFacebook経由の二段階LINE乗っ取り

手が込んできているのが、最近の手口だ。筆者の知人がFacebook経由での二段階LINE乗っ取りという手法でLINEアカウントが乗っ取られてしまった。敬愛する先輩からのFacebookメッセンジャー経由だったそうだ。先輩の困っている様子につい対応してしまったという。

Facebookメッセンジャーで電話番号へのアクセス
Facebookメッセンジャーで電話番号へのアクセス

巧みで姑息なのが…この『LINEが凍結されてるからコンタクトリスト中の何名かの友達の携帯検証』というくだりだ…。ついつい、先輩は困っておられるんだろうなぁ…と何か自分でできることでチカラになろうとしてしまう。LINEもそういうセキュリティシステムで対応しているのか…とついつい勝手に納得してしまう。見知らぬ人ならば絶対にそんな対応はしなかったはずだ。

ぜひ、そんな時こそ、思いだしてほしい。

LINEで電話番号を聞いてくるヤツは犯罪者だと思ってよい

あなたの善意があなたのお友達にトラブルをふりかける前に…。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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