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台風18号 首都圏への影響大きく

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
台風18号の予想進路(13日15時現在、気象庁)

今朝(13日)、小笠原近海で台風18号が発生しました。台風は発達しながら北上し、15日(日)には風速25メートル以上の暴風域を伴い、その後、東日本にかなり接近する予想です。最新の予想では、台風が関東地方に上陸するおそれもあります。台風が予想円に沿って北上した場合、15日(日)午後から16日(月)にかけて、関東など首都圏では影響が大きくなるでしょう。明日(14日)からの連休は、早めの台風対策が必要です。

韋駄天台風

秋の台風は発生してから、本州へ近づくまでの時間的な余裕がないことが多く、北緯30度を越えると、急にスピードが速くなります。そのため、「韋駄天(いだてん)台風」とも呼ばれます。

台風が本州に近づくと、台風は徐々に、温帯低気圧として変化していきます。その過程で、強い風の吹く範囲が広がります。さらに、台風のスピードが速まるため、急に風が強くなります。台風が近づいているのに、風も雨も強くない、と安心しないでください。15日(日)夕方以降は、首都圏でも台風の接近を実感する天気になりそうです。

台風18号の雲(13日13時)
台風18号の雲(13日13時)

首都圏で大雨も

もうひとつ、秋の台風に特徴的なことがあります。それは、広範囲で大雨になりやすいこと。今回の台風18号は中心よりも外側に発達した雨雲があり、台風が遠いと思っても、早めに雨が降り出す可能性があります。

今はちょうど秋雨シーズン、本州に停滞する秋雨前線と台風の雲が重なると、大雨の範囲が広がります。もしも、台風が関東地方に上陸したら、2005年台風11号(千葉市に上陸)以来、8年ぶりのこと。当時は、神奈川県箱根町で総雨量が約600ミリ、東京都心でも約100ミリの大雨となりました。

台風の関東地方への影響をまとめると、

東京の天気予報(14日から16日)
東京の天気予報(14日から16日)

【明日(14日)】

全国的に晴れるところが多く、天気の崩れは小さい。ただ、不安定な天気となり、にわか雨(お天気雨)が多くなる。海上ではしける。

【15日(日)】 <上記の棒グラフは雨量を示す>

関東の南部では午前中から雨が降り出す。午後は次第に、雨が本降りとなり、夕方以降は風も強くなる。夜は雨、風ともに激しく。

【16日(月)】

台風は午前、かなり接近、または上陸する可能性あり。関東地方を含む、東日本から東北地方にかけての広い範囲で、大荒れの天気となる。空、鉄道、新幹線など交通機関に影響がありそう。

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは117冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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