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宇宙からみた大雪の爪跡

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
気象衛星ひまわり8号からみた西日本の積雪(26日正午)

雪雲が去った26日、気象衛星ひまわり8号が大雪の爪跡をとらえた。山陰地方や近畿北部の雪がくっきりとわかる。27日は低気圧が急発達するため、西日本では雨となり、雪解けが進む見通し。

宇宙から見た大雪の爪跡

表紙の写真は26日正午、気象衛星ひまわり8号が捉えた西日本の雪の様子です。ひまわり8号の雲画像では1キロ程度の大きさのものが判別できます。

積雪深計ではその場所ごとの積雪の状況しかわかりませんが、気象衛星の画像では雪が積もっている地域が一目でわかります。

琵琶湖周辺、紀伊山地、四国山地にも白く見えるところがあり、今回の大雪が山陰地方だけでなく、西日本の広い範囲に及んだことが確認できます。

27日は低気圧が急発達、西日本は雨

27日午前9時の予想天気図(寒冷前線が西日本を通過し、雨が降る見通し)
27日午前9時の予想天気図(寒冷前線が西日本を通過し、雨が降る見通し)

27日は低気圧が発達しながら北海道に進む影響で、西日本には暖かい空気が流れ込むでしょう。前線が通過する際は雪ではなく、雨の降る所が多く、急速に雪解けが進む見通しです。

26日午後6時現在、京都府、兵庫県、鳥取県、島根県、広島県の雪の多い地域になだれ注意報が発表されています。大雪が収まっても、屋根からの落雪やなだれ、融雪にお気をつけください。気温の高い状態は29日(日)にかけて続く見通しです。

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは117冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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