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浦和レッズの16歳・邦本、天皇杯で“ゴラッソデビュー”

川端暁彦サッカーライター/編集者
浦和レッズユースでの邦本。ユースではFW起用が多いが、今回は1.5列目で出場

10月16日、天皇杯3回戦、浦和レッズvsモンテディオ山形。駒場スタジアムで行われたこの一戦は、3-2で山形の勝利に終わったが、最も鮮烈なインパクトを残したのは丸刈り頭の16歳・邦本宜裕(たかひろ)のゴールだった。

投入されたのは1-1の緊迫した状況で迎えた65分のことだった。この状況で16歳を投入する時点でミハイロ・ペトロヴィッチ監督の“期待値”が分かるというもの。投入早々に巧みなキープから浮き球のパスを通して肝の太さを見せ付けると、最大の見せ場は1点リードを奪われた状況で迎えた76分に訪れた。激しいチャージで山形MFロメロ・フランクからボールを奪うと、得意の左足を一閃。鮮やかな弾道がゴールネットを揺らした。結局、2-3での敗戦となった浦和だが、チーム史上最年少出場を果たした男が史上最年少ゴールも記録したことは少なからぬ収穫と言えそうだ。

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邦本は1997年10月8日生まれ。172cm、66kg。昨年までは福岡県のクラブチーム「FC NEO」でプレーしており、今年からスカウトされて浦和レッズユースに加入した。加入早々にポジションをつかみ、さらにトップチームの練習にまで参加しており、今回のチャンスを得るに至った。FC NEOは技術重視の独特な指導で知られるクラブチームで、彼自身も相当なテクニシャン。加えて、写真を観れば一目瞭然なように、肉体的な強さも高校1年生の水準を超越している。

サッカーライター/編集者

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。2002年から育成年代を中心とした取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月をもって野に下り、フリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』を始め、『スポーツナビ』『サッカーキング』『サッカークリニック』『Footballista』『サッカー批評』『サッカーマガジン』『ゲキサカ』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。著書『2050年W杯日本代表優勝プラン』(ソルメディア)ほか。

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