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川島永嗣「スコットランドのダンディー・ユナイテッドと基本合意」を原文から読み解く

河治良幸スポーツジャーナリスト

今夏にベルギーのスタンダール・リエージュを退団してからフリーだった川島永嗣がスコットランドのダンディー・ユナイテッドと基本合意にいたったことがイギリス大手のBBCで報じられています。

BBCの記事

すでにいろいろな媒体でニュースに取り上げられていますが、ミシュ・パーテライネン監督のコメントが紹介されているので、翻訳から川島獲得の意図を読み取ってみたいと思います。

ブライアン・マクローチン記者によれば、パーテライネン監督は川島の加入が多くの経験をもたらしてくれると語ったが、自動的に彼がファーストチョイスになるわけではないだろうと記し、指揮官のコメントを載せています。

【翻訳】

パーテライネンはBBCスコットランドの取材に対し、こう語った。「彼(川島)は日本代表で70以上という豊富なキャップを持つ熟練したプロフェッショナルだ。(W杯の様な)メジャーな大会にも出場しているしね。もし彼が我々のチームに加わったら素晴らしいことだ。なぜならば、彼の経験が若いGKたちを助けてくれるはずだから。もちろん労働許可証が下りればの話だ。エイジとはすでに全ての面で合意しているが、労働許可証の問題が解決されるまでは正式にサインすることはできないんだ。それがいつまでかかるか私は分からない」

現在リーグの最下位で経験の浅い21歳の選手がゴールマウスを守るダンディー・ユナイテッドの状況を考えれば、川島の獲得はかなり理にかなっていると言えます。確かにポジションが約束されるわけではないですが、新しい環境で若い選手と切磋琢磨しながらレギュラーの座を目指すことは川島にも刺激になるはず。無事に労働許可がおりて、新たな挑戦がスタートすることを今は願うばかりです。

スポーツジャーナリスト

タグマのウェブマガジン【サッカーの羅針盤】 https://www.targma.jp/kawaji/ を運営。 『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを製作協力。著書は『ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)など。プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHK『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の”天才脳”」監修。

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