Yahoo!ニュース

サッカー女子ガチ対談。FC東京が誇る森重&丸山コンビの魅力を語る!

河治良幸スポーツジャーナリスト
(写真:築田純/アフロスポーツ)

■進行:

河治良幸@y_kawaji

■ゲスト: 

長谷川ゆう(モデル・タレント)@youhasegawa08

琉河天(るかわてん /東京23区ガールズ@t23gp_ten

河治 :7月12日に発売された『フットボールサミット』第35回「特集FC東京 首都クラブの歩むべき道」の「森重真人×丸山祐市/センターバック守備論」でインタビューを担当しましたが、今回はサッカーに詳しい女性タレントの2人とFC東京が誇る日本代表コンビの魅力について語りたいと思います。といっても2人にいわゆる“ライトな目線”はあまり期待していないので、遠慮なくガチ対談でお願いします!(笑)

長谷川ゆう琉河天:よろしくお願いします!

サッカー女子コンビ:長谷川ゆう(左)&琉河天(右
サッカー女子コンビ:長谷川ゆう(左)&琉河天(右

河治 :ゆうちゃんは継続的にJリーグの取材をしていますが、色んなチームのセンターバックを見ている中でFC東京の森重&丸山コンビにどういう印象を持っていますか?

長谷川ゆう:まず2人のコンビと言うくくりの前に個人で言うと、森重選手は大分トリニータの時から見ていて、そこから日本代表に定着するにあたって、ディフェンダーからセンターバックになったなと感じるんですよ。それで、もともと得点力のある森重選手が前に出られる理由として丸山選手がいて。しっかりスペースを埋められる選手なので、その存在は大きいかなと思います。

河治 :FC東京の試合を見る時に対戦相手のセンターバックも同じ目線で見ていると思うんですが、その比較として2人の安心感は高いものがある?

長谷川ゆう:2人のコンビの役割がすごくはっきりしているかなということで、安心して見られるのはありますね。

河治 :天ちゃんは東京エリアの魅力を発信する「東京23区ガールズ」というグループで活動していて、東京生まれ東京育ちのFC東京サポーターということで、その目線で森重&丸山コンビをどういう存在として見ている?

琉河天:サイドバックの2人は割と変わりやすいと思うんですけど、森重選手と丸山選手は安定して中心にいる存在ですよね。森重選手はけっこう攻めに参加するアグレッシブなディフェンダーで、そこをしっかり丸山選手がカバーしていく。少し引いたところで安心感をもたらすのが丸山選手で、ディフェンスから攻撃性を加えて行くのが森重選手かなと思って見ています。

河治 :実際に対戦相手によってジェイ選手の様にサイズの大きな相手とか浅野選手の様に速い相手とかいるけど、そういう選手とのマッチアップを見ていて安心しているのか、ちょっとハラハラというか不安もある?

琉河天:森重選手はけっこうイエローカードをもらうことが多いので、厳しくても無理に止めにいってしまうハラハラ感はあります。でも言い換えると、チームが苦しいところで止めてくれるという意味での安心感もあるんですよね。

河治 :今シーズンのFC東京は1stステージの序盤戦から失点が多くて、守備が安定して失点が減ってきたと思ったら、今度は得点できなくなってみたいなジレンマが2ndステージも続いていると思うんですけど、そこについては?

長谷川ゆう:今年は連勝がリーグ戦だけで言うとなかなか無いので、いい流れで試合を終えても、それを次に持っていけないというのは勿体ないし、でも悪い流れで終わった後に短い期間で立て直せるというのは強みでもあるのかなと感じるんですけど。あとはU−23があることでトップチームのプラスになっている部分もあるのかなと。

例えば高橋秀人選手が一時期トップの試合に出られなくて、U−23を経て戻った時にすごく必要なアンカーとして、いいバランスを取れる選手として活躍したり、怪我から復帰した室屋成選手にしてもU−23に出てからトップに出るという流れだったので。2つのチームを運営する大変さはあるにしても、そこはチームを支える上では重要なのかなと。

河治 :ただ、開幕前から城福浩監督が掲げていた方向性というところからすると、なかなかうまく行かない中で修正に次ぐ修正じゃないけど、結果を出すことに意識が高まる中で失点が減れば得点も減るし、得点が増えれば失点も増えるしというちょっと噛み合ない状況が続いていると思いますね。そういうFC東京の今シーズンの流れを見ていて思うことは?

流河天:最近観に行った試合だと、チャンスでの決定力に欠けるなというのはすごく思いました。ただ、その試合では守備は良く回っていて、なかなか相手にチャンスを与えなかったり、与えてもすぐカバーに入るという風に見えていて。周りのサポーターからも「今日は守備いいな」という声があがっていたんですけど、いくつかチャンスボールがある中で決められないという場面が目立ちましたね。その時も高橋選手が中盤に入っていましたが、チームとして守備に重心が行っていた部分はあったのかなという感覚はありました。

河治 :守備の良さと言うことでは森重&丸山コンビも中盤とか周りにいる選手とのバランスがいいと、その関係でうまく守れているなというのを感じる?

琉河天:そうですね、センターバックとしての役割に専念できているのかなと。無駄に上がるわけでもなく、かといって下がりすぎず。中盤の選手が守備にも配ってくれると2人がセンターバックの役割に集中できている様な感じはしますね。そういう意味で高橋選手はすごくクレバーだと思うんですけど、より機動力のある選手をボランチに使った方が攻撃性が高まるのかとか、スタンドから観ていても難しそうですよね。

河治 :もう1つ難しいのは森重選手が『フットボールサミット』のインタビューで語っているんですが、60分ぐらいまでは組織としてちゃんと守れてさえいればセンターバックもなかなか崩されることは無いんだけど、時間が後ろになればなるほど個人で守らなければならなくなった時に、日本サッカーの問題でもあるけれど、そこで晒されると厳しくなるというのはありますよね。終盤に追い付かれたり勝ち越されるケースが多い要因でもあると思うんだけど。

長谷川ゆう:難しい時間帯になると相手が個で打開してくることも増えてくると思うので、余計に個で戦わなくてはならないことも増えて、バランスも崩れやすくなるじゃないですか。そこを個として戦っていくのか、ある程度90分のバランスを取ってディフェンスを組み立てていくのかはチームとして決めていかないといけないのかなと感じましたね。

河治 :ただ一方で、ジュビロ磐田のジェイ選手やACLで対戦した江蘇蘇寧のジョー選手などJリーグの基準から見て規格外の選手と対戦した時に、日本人センターバックの中では個の対応力もあるというか。丸山選手もそうだし、森重選手も決して大きくはないけど、そこでの強さは感じる?

琉河天:やっぱり2人とも日本代表に選出されているだけあって、そういうところでも安定感のあるセンターバックコンビだなというのは思います。ただちょっと森重選手のイエローカードが多いかなと(笑)。

長谷川ゆう:だいぶ減ったよ(笑)。

琉河天:でもまだまだ目立ちます・・・

長谷川ゆう:大事な時にいなくなっちゃうとちょっと厳しいよね(笑)。

琉河天:あれ?今日いないみたいな・・・残念!そこに森重はいなかったみたいな(笑)。

長谷川ゆう:“森重あるある”ですね。

河治 :まあ、それはさておき(笑)・・・丸山選手は実際なかなか日本のセンターバックが出来ないような役割もこなせますよね。

長谷川ゆう:丸山選手は高さにも対応できますし、左利きのセンターバックが日本に少ないから、すごい重要な選手だなとは思いますね。

河治 :自分はそんなにフィジカルが強い方じゃないと本人は言うんだけど、自分よりサイズの大きなFWを抑え切ったりとか、ああいうところを見ると頼りがいがあるというか、森重が1人でやらないといけない状況がかなり無くなったというのはありますね。2人で補い合える様になったという。

長谷川ゆう:そこは森重選手にとってもきっと大きな存在ですよね。

河治 :その2人がしっかりしていることで、同じポジションの吉本一謙選手もいい意味の3番手になっているというか。森重&丸山という存在があるから何とか彼らに追い付き追い越してやるという立ち位置で、いざ試合に出た時はそれなりのパフォーマンスを出せるという好循環はある様に思います。その丸山選手は”文武両道”で有名な國學院久我山高校から指定校推薦で明治大学に進んで、そこからFC東京に加入しているけど、そういう”非エリート”的なキャリアがプレーに与える影響で感じるところは?

琉河天:さっき個での勝負という話が出ましたが、個の勝負になった時でも森重選手がそこに集中できる様に丸山選手が周りを抑え込む。そういう力に長けているなと思いますね。空気を読んで、森重選手はここにぶつかって行くから、自分はここをカバーすればいいという。先々を見ながらプレーしている様に見えます。

河治 :森重選手は丸山選手が目の前にある要求や課題に対して、すごく真っすぐ取り組むというか、逃げないと言っていました。そういう部分が成長につながっているんだなというのは外からも感じるものがありますよね。

長谷川ゆう:そうですね、丸山選手って大学の時とかはサイドバックを多くやっていて、FC東京では最初なかなか出場機会が無くて2014年に当時J2だった湘南ベルマーレで3バックも経験しましたが、試合に出られなかったり注目度が高くなかった分、試合で吸収する量というのが、受け皿が大きかったのかなと思います。

“伸びしろ”とか言うと上から目線みたいになっちゃいますけど(笑)、成長の余地が大きかったのかなと思います。周りや相手の選手から吸収して、それを全て自分のものにするよりは自分ならどうしようというのを考えながらやっているのかなと見ていて思います。

河治 :2人とも試合後のミックスゾーンなので多くを語るタイプではなくて、それを考えたら『フットボールサミット』のインタビューはかなり頑張って話してくれたなと思うのですが、でもそういう2人を見ていて人間的な魅力みたいなものはどう感じますか?

琉河天:メディアを通じて発言を読んだ利聞いたりしていても、下手にワーワーしゃべるよりもグッと伝わるものはあるなと思います。ファン目線になっちゃうんですけど“仕事人”というイメージが2人にはあります。

河治 :今回は絵心もある2人にイラストをお願いしていて、ゆうちゃんには丸山選手、天ちゃんには森重選手を描いてもらいましたが、丸山選手はどういうコンセプトで?

丸山祐市 by 長谷川ゆう
丸山祐市 by 長谷川ゆう

長谷川ゆう:特にないっすよ(笑)。でも口と目尻のシワかなあ。ウェブの写真を見て描いたんですけど、検索したら笑っている写真が多くて、プレー中の険しい写真よりニコッというのが上に出てきてたので、笑顔の印象なのかなと。ポーズも深い意味は無くて、表情に合わせて(笑)。

河治 :森重選手は?

森重真人 by 琉河天
森重真人 by 琉河天

琉河天:安定の“モリゲポーズ”とチャームポイントのエクボです。天はエクボ・フェチでもあるので(笑)。で、ドロンパを描きたかったので付け足して、“モリゲポーズ”をさせたという。

長谷川ゆう:それでどっちが時間かかったの?

琉河天:う・・・実のところ、ドロンパの方がかかりました(笑)。

河治 :キャラクターの似顔絵はデザイン感覚も求められるからね。では最後に森重&丸山コンビに期待するところは?

長谷川ゆう:FC東京はいま4バックなので、個人的な好みとして4バックのラインがすっと揃った瞬間がすごく好きなですよ。最近はすっと揃う瞬間を見ていないので、そこでもうちょっと“胸キュン”させてほしいなというのと、2人に関しては彼らの役割が確立されつつあるので、そこを続けていくことによって、森重選手が前に出て丸山選手がカバーした時に、ただの穴埋めではなくて、そこから作り出していけるものが出てくるんじゃないかなと思うので、そこに期待しています。

河治 :なるほど、“胸キュン”ポイントがマニアックですね(笑)。天ちゃんはファンの1人として2人にどういうことを期待しますか?

琉河天:とにかく安定した守備を見せて、勝利をどうぞよろしくお願いしますと(笑)。ファンとしての期待はそんな感じなんですけど、この2人のコンビは本当に好きなんですよね。森重選手も丸山選手もセンターバックとしてはそれほど体格のいい選手ではないんですけど、それでも日本きってのセンターバックコンビとして役割を果たしているという気がするので、2人の息を合わせてもっともっと飛躍してほしいなと思います。

河治 :日本代表でコンビを組んでいる姿も見たいですね。2人ともご協力ありがとうございました!

長谷川ゆう@youhasegawa08

10歳からサッカーを始め、県選抜や関東リーグを経験。現在はモデルからキャスター、執筆までサッカー&フットサルの企画を中心に幅広く活躍する。平日12時から配信のニコ生サッカーキング『ハーフ・タイム』の金曜日レギュラー。初監修のフットサル本【おとな×ブカツ・フットサル部】発売中。理想のアスリートボディを目指してトレーニングに励む。

琉河天@t23gp_ten

「東京23区ガールズプロダクション」所属。エリア発信型アイドルプロジェクト「東京23区ガールズ」では豊島区担当の豊島天として活動しており、6月22日に「TOKYO23’Girls」でCDデビュー。ライブ、テレビ・ラジオ出演などを通じて東京エリアの魅力を発信する。幼少時からサッカーの世界に触れ、物心ついた頃からFC東京を応援している。

スポーツジャーナリスト

タグマのウェブマガジン【サッカーの羅針盤】 https://www.targma.jp/kawaji/ を運営。 『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを製作協力。著書は『ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)など。プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHK『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の”天才脳”」監修。

河治良幸の最近の記事