メキシコ1部のトップチームで日本人コーチが誕生!
メキシコ1部リーグ(リーガMX)のケレタロで日本人指導者の西村亮太氏がトップチームのコーチに就任した。世界的にもハイレベルなリーグとして知られるメキシコの1部リーグで日本人がトップチームのコーチを担うというのは日本サッカーにおいて歴史的な出来事だ。
2010年に単身メキシコへ渡った西村氏。指導者学校でのライセンスを取得し、パチューカ、クルス・アスルなど名門クラブの下部組織で監督やコーチをつとめた。そこからサントス・ラグーナの分析担当、さらに同クラブの保有する3部チーム(Santos Laguna Premier)の第二監督として経験と実績を詰み、2部タンピコ・マデロFCのコーチ(サントスから派遣)を経て、ケレタロのトップチームに招聘された。
ケレタロはメキシコ中部に位置する世界遺産の都市をホームタウンとする1950年創設のクラブで、2011年Uー17W杯の準々決勝で南野拓実や中島翔哉、植田直通らがブラジルと2−3の接戦を演じた地でもある。また2014年から15年の夏にかけて元ブラジル代表のロナウジーニョが所属したことでも話題を集めた。
現在16−17春季リーグにおいて、7節を終えて9位に付けるケレタロ。クラブの公式Twitterでは「ようこそ、そして成功を!(Bienvenido y exito!)」という歓迎のメッセージがツイートされた。筆者はサントス・ラグーナ時代に西村氏を訪ね、施設などを案内していただいたことがあるが、明るい性格でチームに溶け込んでいたのが印象的だ。
「将来の目標はメキシコのトップチームで監督をつとめること」と力強く語っていた現在31歳の西村氏にとって、今回のコーチ就任は通過点と言えるかもしれないが、大きな一歩であることは間違いない。
◆西村亮太氏コメント
「メキシコでも伝統のあるチームの新しいプロジェクトの一員になるにあたって、すごくやりがいを感じています。今まで支えてくれた、たくさんの人たちへの感謝を忘れずに、何かしらの形で恩返しできるように、新しいステージでさらに成長できるように、結果にこだわっていきたいです」