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キャサリン妃が出産入院 第2子の誕生間近

木村正人在英国際ジャーナリスト

英国のキャサリン妃(33)は5月2日早朝、第2子出産のためロンドンのセント・メアリー病院リンド病棟に入院しました。ジョージ王子のときも早朝に入院し、出産は午後4時半ごろでした。

第1子のときは出産予定日から9日後に出産。今回の出産予定日は4月23日だったと言われています。ケンジントン宮殿はこの日午前6時、「出産に向けて順調に進んでいる」と公式に発表しました。

2日早朝、キャサリン妃はウィリアム王子とともに車でリンド病棟に到着。キャメロン首相は英BBC放送の番組に出演、「とてもエキサイティングなニュースだ」「健康で幸福な第2子誕生を英国は望んでいます」と述べました。

キャサリン妃とウィリアム王子の2人は、王位継承順位4位となる第2子の性別は知らないそうです。

ウィリアム王子も弟のヘンリー王子も、ジョージ王子も同じセント・メアリー病院リンド病棟で誕生しました。

4月28日、キャサリン妃はジョージ王子をバッキンガム宮殿のプールで泳がせるためレンジローバーを運転してやってきたところをフォーカスされています。

英王室の追っかけさんたちもリンド病棟向かいにテント村を設営して、この日を心待ちにしてきました。

第1子の出産を担当したのはエリザベス女王の産婦人科医マーカス・セトチェル氏、アラン・ファーシング氏の2人。セトチェル氏は72歳と高齢のため、今回はファーシング氏が主治医となり、ガイ・ソープ=ビーストン氏と新たなコンビを組みます。

ウィリアム王子は4月下旬から6週間、無給の育児休暇中でキャサリン妃のそばにいます。どんな話をしているのでしょう。英国では男性が育児休暇を取るのが当たり前になるよう首相やウィリアム王子が率先して育児休暇を取ります。英国では「イクメン」が当たり前です。

第2子が生まれると、ジョージ王子誕生のときと同じように性別、体重、出産した時間が書き込まれた出生証明証にファーシング医師らが署名をします。

リンド病棟の前で祝福のベルが鳴らされ、出生証明書は警察に先導され車でリンド病棟からバッキンガム宮殿に運ばれ、金縁のイーゼル(画架)に載せて前庭に掲示されます。

ジョージ王子誕生の時は午後4時24分に誕生していたのに発表されたのは朝刊締め切り直前の午後8時半。

ジョージ王子の誕生は真っ先にエリザベス女王に知らされ、キャメロン首相、英連邦各国に赴任している総督、王族、キャサリン妃の実家ミドルトン家に知らされました。この段取りは今回も変わりません。

エリザベス女王はだいたい午後10時から午前8時までお休みになっているとみられ、その間に第2子が誕生した場合は、女王が朝、目を覚まされてから出産が伝えられるそうです。女王のベッドタイムについて筆者が英王室関係者に確認したところ、「答えられない」という返事でした。

ちなみにリンド病棟のお値段は1泊6,000ポンド、プラス相談料。キャサリン妃は第2子の出産なので10%オフになっているそうです。

円安が進んだので6,000ポンドは日本円にして110万円。英国はNHS(国営医療制度)で無料で医療サービスが受けられますが、キャサリン妃の場合は有料のプライベート医療なので費用が発生します。今回もジョージ王子のときと同様、産後1泊するとみられています。

出生証明書がバッキンガム宮殿に掲示されて初めてロイヤルベビーの性別がわかるという古き伝統は、ジョージ王子の誕生時、英王室が一斉広報と同時に「王子誕生」とツィートして過去に葬り去られました。

英王室関係者によると、今回も誕生の一報はツィッターかインスタグラムが早いそうです。

(おわり)

在英国際ジャーナリスト

在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

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