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マイアミでつかんだ大きな自信を携えながら、西岡良仁が目指す大きな目標とは!?

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
マイアミオープン3回戦で敗れた西岡だが、今後への自信を得た(写真/神 仁司)
マイアミオープン3回戦で敗れた西岡だが、今後への自信を得た(写真/神 仁司)

西岡良仁(ATPランキング124位、3月21日付け、以下同)が、マイアミオープン3回戦で、第14シードのドミニク・ティーム(14位、オーストリア、22歳)に、2-6、2-6で敗れ、初の4回戦進出はならなかった。

第1セットの第4ゲームまでは、お互い緊張感のあるサービスキープが続いたが、第5ゲームで、西岡が自らのミスでサービスブレークを許すと、試合の流れはティームに傾いた。西岡は、第4ゲームからティームに5ゲーム連取されて第1セットを奪われ、第2セットには反撃する余力は残されていなかった。

「自分のサービスゲームで、大事な時に取れなかった。(ティームの片手)バックハンドがいいのはもちろん知っていたけど、フォアハンドのクロスの精度があそこまで高いとは思っていなかった。(予選から)5試合ということで、徐々に体力も削られていって、足がついていかなかった」

西岡は、テニスの4大メジャーであるグランドスラムに次ぐレベルのマスターズ1000のマイアミ大会で、初めて予選を勝ち上がり、さらに本戦で2試合勝ってベスト32に進出した。20歳の彼にとって、世界のトップレベルで戦い、しかも勝利をつかんだのは大きな意味があり、今後にATPツアーに定着するためのかけがえのない財産になる。西岡は、マイアミでの収穫を次のように語る。

「まず1000で予選を上がったこと。(2回戦で)20位台の選手に初めて勝った実績を残せたこと。マイアミは、自分がもともと練習拠点にしていた場所に近いですし(西岡は、錦織圭と同じIMGアカデミーで海外テニス留学をしていた)、環境や気候に慣れている部分があって、やりやすかったので、相性のいい大会になった。上の選手に勝てて、自信になりました。自分のプレーが良かったり、やりようによっては、上の選手に勝っていける」

大会後に、西岡のランキングは114位前後に上昇する予定で、トップ100入りが視野に入って来た。

「まずはフレンチオープン(全仏)の本戦ストレートインを目指したい。そして、オリンピックを目標にしています」

ローランギャロス(全仏)の本戦ストレートインの目安は104位で、西岡は、予選免除を試みる。次は、ATPツアーの下のレベルのチャレンジャー大会に出場して、ポイント獲得を狙う。また、リオデジャネイロオリンピックの出場目安は60位ぐらいで、ローランギャロス直後のランキング(6月上旬)によって決まる。

西岡は、マイアミで得た自信を携えて、さらなる飛躍を目指す。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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