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なぜ、11月8日より開幕した「安藤証券オープンテニス」が、女子プロテニス選手にとって、重要なのか

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
右から日比野菜緒、安藤証券取締役社長の安藤敏行氏、奈良くるみ(写真/神 仁司)
右から日比野菜緒、安藤証券取締役社長の安藤敏行氏、奈良くるみ(写真/神 仁司)

ITF東京大会(賞金総額10万ドル)にあたる「安藤証券オープンテニス東京2016」(11月8日~13日本戦、東京:有明コロシアム・有明テニスの森公園)が開幕した。

ITF(国際テニス連盟)女子テニスサーキットの大会の一つで、ワールド女子テニスWTAツアーより一つ下のレベルになる。

主に世界ランキング100位台の選手がエントリーしてきて、トップ100入りを目指してツアーレベルへの定着を目指す。また、2017年1月に開催されるテニス4大メジャーの初戦であるオーストラリアンオープンへの本戦入りまたは予選入りを視野に入れる。

「安藤証券オープンテニス」は、昨年から新設され2回目となるが、今回はレベルが高く、ディフェンディングチャンピオンのジャン・シューアイ(中国、27位、11月7日付け以下同)を筆頭に、トップ100の選手が7人も出場する。

シングルス日本勢では、土居美咲(38位)と大坂なおみ(40位)は出場しないが、奈良くるみ(78位)が第2シードに、昨年大会の準優勝者である日比野菜緒(84位)が第3シードに、今週初めてトップ100入りをした尾崎里紗(94位)が第7シードになり、それぞれ上位進出が期待される。

安藤証券取締役社長である安藤敏行氏は、「今の日本女子テニスには、このレベル大会が必要なのです」と指摘する。

「この時期に10万ドルの大会があるのは、私だけでなく、他の日本選手にとっても、オーストラリアンオープンに向けて、予選に入れたり、本戦に入れたり、ということがあるので、すごく嬉しい。そういう意味では、選手のことを本当に理解してくれているので、それにこたえられるように頑張っていきたいです」

このように語る奈良は、安藤証券の所属選手であり、大会初代日本人チャンピオンになることへの注目も高まる。

「自分のスポンサーですからね。シーズン終盤にきて、自分のイメージできているテニスはすごくいいので、いい試合をしたいです。今週は勝ちにこだわって頑張っていきたい」

また、ダブルスでは、穂積絵莉(WTAダブルスランキング54位)/加藤未唯(58位)が第1シードに、青山修子(50位)/二宮真琴(62位)が第2シードになり、現在、日本女子ダブルスをリードする2チームが大会を盛り上げてくれそうだ。

穂積/加藤組は、4月にWTAカトヴィツェ大会(ポーランド)で、見事ツアー初優勝を飾り、USオープンテニスでは3回戦に進出し、今季急成長を果たしている。

ディフェンディングチャンピオンの青山/二宮組は、今季グランドスラムも含めて積極的に一緒に戦い、9月にはジャパンウィメンズオープン(東京)で、ペアとして初優勝を果たし、こちらも実力を伸ばしてきたペアだ。

WTAツアーですでに活躍している2チームの戦いが、東京で見られるのはラッキーだし、日本女子最強ダブルスチームが、現在どちらなのかというのも見ものだ。

ITFサーキットであるから、結果を残してランキングを上げていき、少しでも早くこのレベルを卒業して、WTAツアーへステップアップして定着していくことが、選手としては理想の道筋だ。

この機会にぜひ、上を向いて世界を目指す選手達の真剣勝負を、見守ってほしい。そして、成長していく選手の姿をまぶたに焼き付きてほしい。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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