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全仏テニス・ジュニア2017ワイルドカード選手権開催決定と、滝川さんがローランギャロス日本親善大使に

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
ローランギャロス日本親善大使の滝川さんとFFT会長ガシャサン氏(写真/神 仁司)
ローランギャロス日本親善大使の滝川さんとFFT会長ガシャサン氏(写真/神 仁司)

今年も「全仏オープン・ジュニア2017 ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES 日本予選」が、2月28日~3月2日に、神奈川・横浜カントリー&アスレティッククラブで開催される。

全仏オープンテニスは、テニス4大メジャーであるグランドスラムの第2戦で、毎年5月下旬からフランス・パリで開催される。テニスコートのサーフェスが、レッドクレー(赤土)であることも特徴だ。

フランステニス連盟(以下FFT)は、ワイルドカード(大会推薦枠)を与えることによって、レッドクレーコートで、世界中の多くのジュニアテニス選手がより多くプレーをできるようにしたいと目標を掲げ、2014年に初めて中国で予選会を開催した。昨年までに、合計5カ国で開催されており、2017年には新たにアメリカでの開催も決まった。

「これからも、たくさんの日本ジュニア選手を、ローランギャロスのような大会に参加させ、優勝カップを手にしてもらえるようなチャンスを提供し続けたい。日本テニス協会とのパートナーシップによって、2回目の予選会を開催できることに幸せを感じます」(FFT会長、ジャン・ガシャサン氏)

日本では、昨年初めて予選会が開催され、男子では田島尚樹、女子では清水綾乃が日本での予選会で優勝した。さらに、各国の優勝者が集ったワイルドカード選手権(パリで開催)では、清水が見事優勝し、全仏オープンテニス・ジュニアの部のメインドロー(本戦)に名を連ねることができた。

日本で2度目の開催となる今年も、日本テニス協会が選考した13歳から18歳までのジュニア選手男女各8名が予選に出場して、パリでのワイルドカード選手権出場を目指す。

また、日本のテレビや新聞では、全仏オープンと呼ばれているが、現地パリやワールドテニスツアーでは、ローランギャロスと呼ばれている。大会呼称のローランギャロスの由来は、ローラン・ギャロスという人の名前だ。彼は、第1次世界大戦時に活躍した名パイロットで、大戦中に戦死した。現在のパリ南西部に会場ができた時に、地元の人が、英雄を称えてローランギャロスと名付けたといわれている。

日本では、まだまだ馴染の薄いローランギャロスという大会呼称だが、テニスファンだけでなく、いろいろな人にも認知され親しんでもらえるように、滝川クリステルさんが、「ローランギャロス日本親善大使」にFFTから任命された。

「“ローランギャロス”の言葉を広めたいですね。“テニスと言えば、ローランギャロス”これをお伝えすることが、私のミッションだと思っています」

パリ出身の滝川さんは、昔からテニスをたしなみ、レッドクレーコートでのプレーを楽しんでいたという。

「小さい頃から、私のそばにはいつもテニスというものがありました。なので、『もちろん引き受けさせてください』と就任させていただきました。これほど嬉しいアンバサダーはありません」

日本での予選会開催によって、日本とフランスのテニス関係者の親交が深まり、日本のテニス強化が進むことを期待したい。また、滝川さんによる活動によって、テニスを通じて両国文化の交流がさらに盛んになって、フランスと日本の懸け橋が大きくなることを願いたい。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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