正恩氏の妹・与正氏の同級生が一斉に失踪…大量粛清に巻き込まれ!?
韓国の聯合ニュースは先週、「北朝鮮の金正恩、崔英健(チェ・ヨンゴン)内閣副総理も銃殺処刑」と報じた。
崔氏は昨年6月19日に副総理に就任。しかし同年10月28日以降、動静が途絶えていた。
南北経済協力推進委員会の北朝鮮側委員長などを歴任したことで、海外でも良く名前を知られた人物だけに、このニュースのもたらしたショックは大きい。
金正恩氏は、父親である故金正日総書記の7倍ものペースで幹部らを処刑しており、その数は約70人に上るとされる。
今後も崔氏のように、あっと驚く名前が「処刑リスト」に上る可能性は低くない。
そんなことを考えていたら、早速あっと驚く情報が入ってきた。
北朝鮮国内にいるデイリーNKの情報源によれば、正恩氏の実の妹である与正(ヨジョン)の大学時代の同級生十数人が今年5月ごろ、謎の失踪を遂げたという。
与正氏は、20代の若さで朝鮮労働党中央委員会の副部長の肩書を持っている。日本で言うなら、中央省庁の審議官から事務次官クラスだ。正恩氏の公式活動にも頻繁に同行し、日増しに存在感を高めている。また、労働新聞の写真などに映る自然体の笑顔が、「話の通じる人物なのではないか」との期待を、一部の北朝鮮ウォッチャーに抱かせていたりもする。
そんな与正氏の同級生が一斉に失踪したとは、実に気になる話だ。
情報源によれば、失踪のきっかけになったのは、彼らが「自分は金与正と同級生だ」と周囲に言いふらしたという、事実に些細な出来事だったようだ。それが当局に見とがめられ、地方に追放されたというのだ。
しかし果たして、たかがそれだけのことで追放されるものなのだろうか?
背景には同じ時期に起きた、玄永哲人民武力部長の銃殺やスッポン工場責任者に対する「公開激怒」事件(その後に処刑)などの影響があったのではないか。
事実はどうあれ、同級生の追放措置に、与正氏はショックを受け、しばらく仕事が手につかなかったとも伝えられている。