なぜ犬は掃除機に吠えるのか?
「犬が掃除機に吠える」をキーワードにYahoo!で検索してみると、約20万件もヒットします。「犬が掃除機に吠える」という現象は、単なる気のせいではなく、犬を飼っているご家庭では「日常的な疑問」といっても良いでしょう。
検索にヒットした情報を読み解くと、動物学者、獣医師、愛犬家など、様々な人々が様々な仮説を唱えて、謎は深まるばかり。
そこで今回は、各種の仮説を取り揃え、筆者の経験から分析してみました。
仮説 その1 「掃除機の形状」説
定番の床を転がすキャニスター型掃除機の場合、大きさや形は、ちょうど小動物くらい。本体から伸びたホースが首に見えたりと、「生き物に見える」、という説があります。
「そうかな?」と思った着眼点ですが、筆者の経験上、使用していない状態の掃除機に犬が吠える事は無く、この「形状説」は仮説の域を出ません。
仮説 その2 「掃除機の動き」説
キャニスター型掃除機を使用すると、ホースに引っ張られた本体が動く様は、ちょっと動物的かもしれません。調査を進めると、「掃除機を出しただけで吠えた」という現象や、さらに「モップで床掃除中に犬が吠える」という相談も多く見られます。
共通点として「床を掃除する動作」が浮かび上がってきました。具体的にどのような動きが問題なのかは分かりませんが、この「動き」説は、信憑性が高いと言えます。
仮説 その3 「掃除機の音」説
掃除機の電源を入れると、動かさなくても「犬が吠える」という現象は多いようです。よって、この「音」説は、信憑性が高いと言えます。
一般的な掃除機は、非常に大きな音がします。また、犬の聴力は人間よりも数倍高いと言われています。掃除機の音が、人間よりも数倍うるさく聞こえているとすれば、犬にとっては、さぞかし不快でしょう。また、犬の聴覚は、人間には聞こえない超高域音(20kHz~50kHz)も聞き取れるとされ、人間が感じる騒音とはまた違った音色で聞こえ、恐怖を覚えるのかもしれません。
なお、信憑性が高く感じる、この「音」説ですが、先述の「「モップで床掃除中に犬が吠える」という現象を考慮すると、騒音だけが問題とも言い切れません。
結論
筆者は長らく、犬が掃除機に吠える理由は「騒音」にあると思い込んできました。しかし、今回、いろいろな事象を調べてみると、「動き」も一因と考えるに至りました。
愛犬家にとって、掃除機と犬の格闘は小さく無い問題です。今後、科学的な解明を期待したいものです。
「犬が吠えない掃除機」が登場したら、大ブレーク間違いナシ?! ヒットを狙っている家電メーカーには、是非取り組んで欲しいテーマです。