軽井沢スキーバス事故から一ヶ月。警察は「速度の出し過ぎ」だというが‥‥

軽井沢のスキーバス事故から1ヶ月。原因追及は出来ていない。そんな状況の中、警察は「スピードの出し過ぎでハンドル操作を誤った」という結論にしたいようである。ここにきて速度違反についてしか事故原因に出てこないのだった。確かに事故の直接的な原因は速度オーバーだ。私は一番最初に壊れ方を見て80~100km/hと書いたけれど、96km/hだったそうな。

ここからが問題である。速度の出し過ぎは何のためか? 急いでいたということは考えられない。時間を掛けるため高速道路を使わなかったほどだ。しかも観光バスの運転に不慣れとは言え、ダンプや9m級バスをずっと運転してきた。もっと言えば、フル積載のダンプの方がずっとブレーキに厳しい。空車と積車で20トンの差があることだって珍しくないほど。

バスの場合、フル乗車と言っても荷物込み一人100kgとして45名で4,5トン。トラック業界であれば空車みたいなもの。ある程度の速度出たら、必ずブレーキは踏むだろう。仮にシフトミスしてニュートラルのままになったって、フットブレーキ使う。運転したことのない記者さんはギアが入らずノーブレーキで加速した、みたいに思っているかもしれないが、そんなこと考えられない。

下り坂でニュートラルに入ったままになってしまうことなど65歳の運転手なら何百回も経験しているに違いない。運転に自信の無い記者さん達と全く違うのだ。とにかく70km/hを超えれば明からに速いことが解るため絶対ブレーキ踏む。寝ていた、と言う人もいるだろうけれど、動画を見たら解る通りハンドルを切っている。寝ていればもっと早い段階でどこかに衝突していることだろう。

ブレーキに異常はなかったという。ブレーキの摩耗や焼けた痕も無かったという。なぜ凍結を疑わないのだろうか? 私のところには現役のバスドライバーを始め、バスメーカーの技術者からたくさんの情報が届いている。皆さん凍結によるブレーキ系のトラブルを疑う。凍結するとノーブレーキ状態になってしまうケースはいくつか考えられる。もちろん正常なら問題ない。

バス火災にも当てはまるように、バス需要の増加のため古い車体が増えてきた。経年変化や整備不良だって出てくる。バスは燃えないように出来ているが燃えてしまっている。ブレーキも凍結しないように出来ているけれど、経年劣化で凍結することもあるだろう。専門家の皆さんはブレーキ系に使われる空気を乾燥させるための装置(エアドライヤ)や、乾燥剤などの不具合を疑っている。

「スピードの出し過ぎでハンドルを切り損ねた」で終わらせてしまったら、亡くなった方達もご遺族も納得しないだろう。警察に頑張って欲しい。