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「第5回お笑いハーベスト大賞」優勝はルシファー吉岡!

ラリー遠田作家・お笑い評論家

7月12日、東京・新宿明治安田生命ホールにて「第5回 あなたが選ぶ! お笑いハーベスト大賞 ~出てこい! 未来のレジェンド芸人~」が行われた。

お笑いハーベスト大賞とは、一般社団法人日本音楽事業者協会が主催する有望な新人若手お笑い芸人の発掘を目的にしたお笑い大会。2010年から行われており、これまでにザ・ゴールデンゴールデン、ニッチェ、三拍子、夜ふかしの会がチャンピオンに輝いている。

この日、予選を勝ち抜いた21組の芸人によって準決勝が行われた。それを勝ち抜いたのはアルコ&ピース、インポッシブル、タイムマシーン3号、浜口浜村、ルシファー吉岡。直後に行われた決勝はこの5組の争いとなった。

激戦を制して優勝を果たしたのはルシファー吉岡。準決勝と決勝でカラッと明るい下ネタのコント2本を演じて爆笑をもぎ取り、初めてのビッグタイトルを手にした。

優勝したルシファー吉岡(中央)
優勝したルシファー吉岡(中央)

――優勝した今のお気持ちは?

ルシファー吉岡(以下、ル):信じられないという思いが強いですけど、だんだん実感がわいてきて、うれしいほうが強くなってきて。携帯が気になってます。

――決勝5組に残ったとき、優勝できる自信はありましたか?

ル:いえ、無理だと思ってました。笑っていただけるとしても優勝はないだろうなと。審査員の方々が終始、「まあ、面白いけど、放送コードが……」みたいな雰囲気だったので、これはさすがに優勝はさせてもらえないだろうな、って。

――簡単なプロフィールを教えていただけますか。

ル:芸歴は6年目、年齢は34歳です。28歳のときに脱サラして芸人になりました。もともとは東京モーターショーに出す車をきれいに見せるライトの部品を作る仕事をしていました。

――なぜお笑いの道に?

ル:うーん、やっぱり、もうライトの部品は作りたくないと思いまして。世の中にあまたの仕事がありますけど、いくら何でも地味すぎるだろうと。まあ、昔から芸人になりたいっていう気持ちはあったんですけど。

――いまお笑いの仕事だけで生活できていますか?

ル:いえ、この後もバイトです。ファミレスでホールやってます。

――現在、お笑いの仕事の月収はどのくらいですか?

ル:多くても3~4万円。だいたい280円ぐらいですかね。

――ネタの発想はどこから?

ル:性癖からです(笑)。僕は透けブラもパンティラインも好きですから。

――準決勝がブラジャーで決勝がパンティー。それで勝っちゃうというのがすごいですね。

ル:いや、でも、そう言われると、僕も「そう簡単なもんじゃないですよ」と思いますけどね。ブラ、ブラってただ叫んでたわけじゃないので。「うまく取り込んだ」と書いていただければ。

――優勝トロフィーはどうします?

ル:まあ、お礼の意味も込めてブラとパンティーを引っかけて、神棚に飾りたいですね。

――今回優勝したことで、人気出るかどうかは別として、知名度は上がりそうですね。

ル:……今日、みんな口をそろえてそういう言い方しますね(笑)。審査委員長の片岡鶴太郎さんも「まあ、売れないと思いますけど」っておっしゃってましたし。優勝した気がしないですよ。でもまあ、知名度は上がってほしいし、中学生男子とかに人気が出ればいいなと思いますね。

――今後もいやらしいネタを作り続けるんでしょうか?

ル:そうですね、あいにくそれ以外のネタは取り扱っておりません(笑)。

ルシファー吉岡
ルシファー吉岡
作家・お笑い評論家

テレビ番組制作会社勤務を経て作家・お笑い評論家に。テレビ・お笑いに関する取材、執筆、イベント主催など、多岐にわたる活動を行っている。主な著書に『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと『めちゃイケ』の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』(イースト新書)、『逆襲する山里亮太』(双葉社)、『なぜ、とんねるずとダウンタウンは仲が悪いと言われるのか?』(コア新書)、『この芸人を見よ! 1・2』(サイゾー)、『M-1戦国史』(メディアファクトリー新書)がある。マンガ『イロモンガール』(白泉社)では原作を担当した。

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