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世界最大の家電ショー開幕。米国の4Kテレビは昨年比約10倍に成長

本田雅一フリーランスジャーナリスト

米ラスベガスで世界最大の家電展示会「International CES 2014」が1月5日に開幕した。翌日6日に各社は今年の商品戦略について発表を行い、7日からの展示会に備える。5日はCEA(米家電協会)主催のプレス/アナリストミーティングが開かれ、今年の市場トレンドについて、CEAと調査会社Gfkが共同で分析したトレンド情報が、のアナリストによって発表された。

今年注目されているのは従来のフルHDテレビに対して4倍の画素を持つ4Kテレビの動向と、スマートウォッチやセンサーデバイスといったウェアラブルデバイスを活用した製品トレンドだが、CEAの予測でも同様の数値が出ているという。

4Kテレビは昨年の10倍近くに成長

CEAは今年、米国での4Kテレビの出荷が48万5000台になると予測した。2013年は予測値で5万台前後と言われており、一気に10倍近い市場に成長するという強気の予測だ。2017年までには約290万台まで成長する見込みという。

一方、2013年に流行の兆しが見え始めたスマートウォッチは今年、カシオなどの大手時計メーカーに加え、メルセデスベンツやアディダスといった別分野のトップ企業が市場参入することで、市場は150万台規模にまで成長するという。2017年には400万台を超える予測だ。

これらに加えセンサー技術の発達、インターネットとの接続性が高まることで、クラウド型サービスの適応範囲が広がり、ウェアラブルデバイスの世界が大きく広がるという。2014年の景気動向、市場動向についてはスマートフォン、タブレット市場は引き続き伸び続けるものの、他のテクノロジデバイスが減少。その結果、2014年はスマートフォン、タブレットは、テクノロジ製品市場全体の43%を占めるようになるという。

産業全体の成長に関して楽観視はされていないが、テレビやブルーレイなど伝統的な映像機器に強く依存していた産業構造から、スマートフォン、タブレットとその周辺デバイス(ウェアラブルなど)、さらには自動車などカテゴリが多様化。トータルではほぼ横ばいの市場規模を、業界全体で保たれるが、”家電業界”の形は大きく変化することになりそうだ。

フリーランスジャーナリスト

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、モバイル、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジとインターネットで結ばれたデジタルライフと、関連する技術、企業、市場動向について解説および品質評価を行っている。夜間飛行・東洋経済オンラインでメルマガ「ネット・IT直球レポート」を発行。近著に「蒲田 初音鮨物語」

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