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大川小学校の遺族らが「小さな命の意味を考える会」のサイトを開設

池上正樹心と街を追うジャーナリスト

<楽しく学び、遊んでいた、大好きな大川小学校で、

たくさんの子どもが犠牲になりました。

あの日から私たちはずっと考えています。

子どもたちの小さな命が問いかけているものはなんだろうと>

東日本大震災の津波によって学校管理下にあった児童74人と教職員10人が死亡、行方不明となった宮城県石巻市立大川小学校。その児童の遺族が中心になってこのほど、こんな「小さな命の意味を考える会」というサイトを開設した。

http://311chiisanainochi.org/

立ち上げたのは、当時小学校6年生の次女、みずほちゃん(12歳)を亡くした、同会代表の中学教諭、佐藤敏郎さん(50歳)。

「大切なことなのだから、みんなで考えていきたい。そんな場所を作りたいと思い、いろんな方の協力をいただいて、ホームページを作りました」

大川小学校事故検証委員会も、12月22日に第8回を数えるものの、ようやく震災当日の学校での行動や、市教委の事後対応についての議論が始まったような状況だ。

このため、年内までにまとめる予定だった最終報告も大幅に遅れて、少なくとも来年2月以降の見通しであることがわかった。

同会代表の佐藤さんは、思いを語る。

「検証委員会についても、このままでいいのだろうかと、多くの人が思っているのに、核心部分が議論されないまま進んでいる。おかしいことはおかしい。大切なことは大切だと声を上げるべきだと思いました。関心のある方はのぞいてみてください」

検証委の詳細は今後、ダイヤモンド・オンラインの「大津波の惨事「大川小学校」~揺らぐ“真実”~」にてアップする予定。

http://diamond.jp/category/s-okawasyo

追記:「小さな命の意味を考える会」の背景写真は、生存児童の只野哲也君撮影

心と街を追うジャーナリスト

通信社などの勤務を経てジャーナリスト。KHJ全国ひきこもり家族会連合会副理事長。25年以上にわたり数千人の「ひきこもり」本人の話を聴いてきた。「ひきこもりフューチャーセッション庵-IORI-」の設立メンバー。江戸川区ひきこもりサポート協議会副座長、港区ひきこもり支援調整会議委員、厚労省ひきこもり広報事業企画検討委員会委員等を務める。著書『ルポ「8050問題」』『ルポ ひきこもり未満』『大人のひきこもり』『ふたたび、ここから~東日本大震災・石巻の人たちの50日間』など多数。『ひきこもり先生』『こもりびと』などのNHKドラマの監修も務める。テレビやラジオにも多数出演。全国各地の行政機関などで講演

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