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8日は関東で大雪の恐れ 昨年の成人の日と同じ「南岸低気圧型」

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
8日(土)昼頃の気圧配置と降水予測

8日(土)は、関東地方で大雪の恐れが出てきています。

雪雲・雨雲を運んでくるのは、本州の南岸を進む「南岸低気圧」。昨年の成人の日に、関東に大雪をもたらしたパターンです。

これまでとは明らかに違う

この冬、何度か「雪が降る」という予報が出ていましたが、これまでと明らかに違うのは、予測がぶれていないことです。「降水」が「8日朝から9日未明まで長時間続く」という予測は固まっています。

降る量が多くなりますので、それが雪のまま落ちてくると、大雪となる恐れがあるわけです。

雪か?雨か?

あとは、気温。毎度のことながら、今回も非常に繊細です。

気温0.5℃くらいの差で降るものが変わる状況で、一つにしぼるのはリスキーです。

6日時点では東京都心で、雨…30%、雪になるが積もらない…20%、大雪…50%、くらいの確率(7日夕時点では、ずっと雨…5%、積もらない雪…25%、大雪…70%)。内陸にいくほど雪の率が上がります。どれに転ぶか、おそらくぎりぎりまで微妙な状態が続くと思います。

一つ気になるのは、4日(火)に降った雪です。過去、今回のような南岸低気圧が来る場合、一週間以内に雪が降ったあとは、雪の割合が高くなっています。一度、地表付近が冷やされた等の影響があるのかもしれません。

最悪の事態になってもいいように

こういった大雪予報が出て、結果が雨だと、多くのお叱りをいただきます。

ただ、大雪の可能性を伝えず、対応が後手となり、混乱を招くわけにはいきません。

しかも、今回は降る量が量です。最大、平野部(都心周辺ふくむ)でも10センチ以上、局地的には20センチ以上の積雪も有り得る状況です。

雨で終わる所もあるかもしれませんが、もし雪が積もったら困る、危険、というかたは、備えておいていただきたいと思います。

今回は、関東だけでなく、九州~東海・甲信にかけて、内陸を中心に積雪する可能性があります。各方面とつながる交通機関が乱れる恐れがあることも、頭に入れておいてください。

『首都圏の雪予報で知っておいていただきたいこと』

(昨年の成人の日の天気図画像あり)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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