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台風が「復活」 台風7号、九州に接近へ

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風7号の経路と進路予想(17日正午現在/経路は後日確定)

台風7号が「復活」しました。南シナ海で発生した台風7号は、中国大陸に上陸し、熱帯低気圧にランクダウンしていたのですが、東シナ海に出たあと再発達。17日正午に、「台風」に再昇格しました。

17日夜には、九州の南に進む見通しで、九州南部を中心に大雨や強風、高波に警戒が必要です。

熱帯低気圧などにランクダウンしたあと再び台風となる「復活台風」は、2009年の7号、17号など、数年に一度はあります。ただ、復活後に本州付近に接近した台風は、近年ではありません。

復活台風の多くは、一度、陸地に上陸し、海面からの熱や水蒸気の補給が断たれて衰弱。中心付近の風速が17.2メートル未満となって熱帯低気圧にランクダウンしたあと、海上に出て熱や水蒸気を補給し、再び風速が17.2メートルを超えて台風になるというケースがしばしば見られます。今回もこのパターンでした。

台風7号が通過中の東シナ海は、海面水温が25℃前後。それほど高くはなく、台風として発達できるのに、ぎりぎりの水温といったところです。

ただ、6月なかばとなり、日本近海でも台風が発達できる季節になってきているとは、認識したほうが良いでしょう。

今年は、これまで7個とハイペースで台風が発生。今後は海水温が上がり、さらに台風が発生しやすい環境となってきます。台風に気が抜けない季節になってきました。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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