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台風8号が発生 列島直撃コースか

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
7日(月)の降水と地上風の予測。沖縄の南東海上で渦を巻くのが台風8号。

4日午前、台風8号が発生しました。今後、北上して、来週には日本列島にかなり接近する恐れが出てきています。今年、列島に近づく台風としては、一番の強さです。

列島直撃の恐れも

最新の予測では、台風8号は北上を続け、8日(火)頃には沖縄付近へ。その後、9日(水)~10日(木)頃には、九州~本州付近まで北上する見通しです。

九州~本州のどこに北上するかは、まだ予測データごとにばらつきがあって、しぼり込めませんが、「北上・接近」については一致。上陸も否定はできません。

■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/

発達した状態で北上

発達する台風ほど、予測のブレは少ない傾向があります。

小さくてはっきりしない台風は、周りの風などに簡単に流され、予測が定まりづらい一方、構造がしっかりとした発達する台風は簡単にはふらふらしない、というイメージです。

つまり、予測が比較的はっきりしている今回の台風は、発達した状態で列島の近くまで北上してくる恐れがあります。

7月はもう台風シーズン

台風シーズンのピークはまだ先ですが、7月でも1年に2個くらいの割合で日本に台風が接近し、2年に1個くらいの割合で上陸しています。2002年のように、7月に2個の台風が上陸したこともあります。

7月はもう台風シーズンに入ったという認識が必要でしょう。

備える時間は十分に

今回の台風8号は、まだ雲もまとまっていない6月29日(日)頃には、「発生して」「沖縄付近まで北上する」という予測が出ていました。台風の予測技術は、今はそれくらいまで上がってきています。

来週にかけても、リードタイムは十分にあるわけですから、あとは情報をどう活かすかです。

もし台風が直撃して暴風や大雨となった場合、自分がいる予定の場所は危険ではないかを、まずイメージし、「危険」という答えになれば備え始めることが必要でしょう。

また、子供が高波や増水した川などの危険を理解しているか、最低限の知識の確認もしておきたいところです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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