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台風19号 連休の列島直撃が濃厚に 上陸も

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雨と風(矢印)の予測。左:10日(金)、右:12日(日)。渦を巻くのが台風19号

台風19号が北上中です。11日(土)に沖縄へ接近。12日(日)からは九州など西日本へ接近して、13日(体育の日)から14日には関東など東日本へ。上陸の可能性も十分に考えられます。

進路にブレなし

海外等の11の気象機関による台風19号の進路予測。北上で一致。(KMAより)
海外等の11の気象機関による台風19号の進路予測。北上で一致。(KMAより)

19号の予想進路は、驚くほど各種データが一致。それだけ予測のブレが少ないということです。

沖縄、九州の南とほぼ一直線に北上して、12日(日)~13日(体育の日)には西日本に接近します。交通機関には、大きな影響が出るでしょう。

東日本には、13日~14日(火)前半に接近しそうですが、タイミングや荒れ具合は、台風が西日本でどれだけ時間を使うか、勢力を落とすかで変わってきます。

■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/

勢力が落ちても油断できず

台風19号の予想進路。(9日午後3時)
台風19号の予想進路。(9日午後3時)

中心気圧が900ヘクトパスカルまで下がり、猛烈な勢力になった台風19号ですが、そのまま列島へ来るわけではありません。各種データを見る限り、「過去最強」や特別警報級の強さではない、ピークを越えた状態でやってきます。

それでも、特に沖縄や西日本の台風進路付近では、暴風雨になる勢力です。

災害は顔を変えてやってくる

台風19号は、先日の18号と比較的似たコースでやってきます。季節が進めば気圧配置も変わり、台風のコースも変わるのですが、その間もなく次の台風が来てしまった形です。

10年前の2004年には、台風16号が九州に上陸した8日後に、18号が九州に上陸したということもありました。立て続けに台風が来る場合は、被害が大きくなりがちです。

ただ、台風が、似たコース、似た勢力だったとしても、必ず違うことが起こります。

先日の18号は静岡や南関東などで大雨の被害が目立ちましたが、今度は、西日本でもっと影響が出るでしょうし、東日本でも台風は違う牙をむけてくるはずです。

このまえ大丈夫だったから、という油断を台風は狙ってきます。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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