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来週は寒波襲来 積雪や低温に注意を

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
2日(火)の上空の気温予測。濃い青のエリアが強い寒気。

12月早々、来週は日本列島に寒波がやってきます。全国的に平年を下回る気温となって、日本海側では雪が降る見通しです。

シーズン初めは特に要注意

現在シベリアにたまっている寒気が、週明けに一気に南下。西日本は1日(月)後半から、その他の各地も2日(火)以降、数日間、寒気が波のように次々やってきます。寒波です。

真冬に比べると寒気の強さはそれほどでもありませんが、シーズン初めというのは、人間が慣れていないこともあって、雪による交通事故の増加など影響がどうしても大きくなります。

日本海側では、平地でも雪が降る可能性があります。積雪は標高の少し上がった所が中心となりそうですが、車の冬タイヤへの切り替えなど、それぞれの状況に合わせて判断して、必要なら備えをお願いします。

意外と大雪が降りやすい

特に山沿いでは、冬の初めに、意外と大雪になることがあります。

原因は、寒波が渡ってくる日本海。まだ海水温が高いため、水蒸気が多く供給されて、雪の量が多くなることがあります。暖かいお風呂から、湯気が多く立つイメージです。

先日、北米を寒波が襲い、季節外れの大雪が降ったのも、まだ暖かい五大湖から多くの水蒸気を得たことが一因とされています。

「暖冬」という言葉に振り回されない

一部では、この冬は「暖冬」という決めつけ的情報が出回っていますが、季節を二文字でひとくくりにできるほど、天候は単純じゃありません。

気温には必ず上下の波があり、特にシーズン初めは、気温の変動が大きくなります。

また、長期予報は、精度が決して高くないうえ、現時点で「この冬の気温が高くなる」という予測が顕著に出ているわけでもありません。

そんな単純化した情報に振り回されるよりは、日々や1~2週間先の気象情報を小まめに確認して、対応していくのが賢いと思います。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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