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台風13号発生 26年ぶりのハイペース 日本接近の可能性も

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風13号の進路予想図。

台風13号が発生しました。7月までに13個の台風が発生するのは26年ぶりのことで、早いペースでの発生が続いています。台風13号は来週にかけて、日本の南海上へ進んで来る見通しです。

毎月発生している台風

例年、台風がなかなか発生しない時期があるものですが、今年は7月まで毎月、台風が発生し、数が多くなっているのが特徴です。

それだけ、台風のもとになる熱帯域での雲の発生が、たびたび活発となる大気の流れになっています。

台風13号は、西へ進み、来週なかばには日本の南海上へと達しそうです。その後は、西へ進み続けるのか、北上をするのか、まだ予測は定まっていません。

猛暑が続くか カギをにぎる13号

台風13号が北上してくるようなことがあれば、それは本州付近で高気圧が弱まるということです。つまり、暑さはいったん落ち着きます。

ところが、台風が西へ西へ進むとなると、それは本州付近で高気圧が強く、近づけないため。つまり、本州付近は、高気圧の下で猛暑が継続するということになります。

どちらもお断りしたいところですが、現状の気温予測などを見ると、来週(8月上旬)までは暑さが続きそうです。

台風のあとは暑さにブレーキも?

台風が近くにあると、高気圧は強まる傾向があります。台風で上昇した空気が高気圧エリアで下降し、高気圧をいっそう強めるのです(高気圧は下降流)。

ただ、こうやって高気圧が強まるのは、いわば他人に気合を注入してもらった、カラ元気です。注入する役の台風がいなくなれば、急に弱々しくなることもあります。

台風の振る舞いしだいですが、お盆前からは高気圧がしぼんで、意外と猛暑が長引かないという可能性も、予報シナリオの一つです。

■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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