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過去最大の難敵、フランス。進化したヤングなでしこの真価が問われる一戦に。(4)

松原渓スポーツジャーナリスト
試合会場で公式練習を行った(C)松原渓.JPG

U-20女子ワールドカップ(以下:U-20ワールドカップ)は、今日、準決勝を迎える。U-20日本女子代表の相手はU-20フランス女子代表。キックオフは19:30(日本時間18:30)。

この試合に勝てば、日本は、U-20女子ワールドカップ史上初の決勝進出となる。

過去最大の難敵、フランス。進化したヤングなでしこの真価が問われる一戦に。(1)(2)(3)

【選手コメント(U-20フランス代表戦前)】

北川
北川

DF 北川ひかる(試合前日)

ーー対戦相手のフランスの印象を教えていただけますか?

右サイドの7番の選手とマッチアップすることになると思うんですが、その選手は初速がすごく速くて、突破力があって、テクニックもあって、すごくいい選手だなと思います。

ーーその中で、フランス戦ではご自身の役割をどのように考えていますか?

相手のキーマンが自分の前にいるので、そこをまずは潰すことです。攻撃では、無駄走りになってもいいので積極的に攻撃に参加したいと思います。

ーーここまでの4試合を振り返って、チームが成長しているなと感じている部分を教えてください。

スペイン戦で自分たちのサッカーができなくてバタバタしてしまいましたが、そこから立て直して、しっかりつないで点を取るというところができるようになりました。守備の面でも、攻守の切り替えを早くしてボールを奪えているのは良くなってきているところです。

ーーこの4試合を通じて、精神面で成長を感じる部分はありますか?

この舞台で試合ができるのは一生に一度しかないので、サッカーを楽しもうと思ってピッチに入っています。うまくいかない時でも、次のプレーで絶対にいいプレーをしようという思いで、プラスに考えられています。

上野
上野

FW 上野真実(試合前日)

ーーフランス戦をご覧になって、戦い方はイメージできましたか?

相手は速さと体格もあって強いと思うんですが、まずは守備からしっかり入って、攻撃に関しては後ろからつないで組み立てるという、日本らしいサッカーがしたいですね。

ーー守備の入り方はどのような意識で入ろうと考えていますか?

フランスは後ろから蹴ってくる時もあれば、つないで、サイドを使ってスピードを活かしてくるというパターンもあるので、場合に応じた守備が必要ですが、まずは飛び込まないことを意識したいと思います。

ーー相手のセンターバックは体も強そうですが、どのように対策を考えていますか?

当たったら負ける、ということは想定できるので、相手をかわすことは一つの攻略法だと思います。一発でターンできれば、そこでチャンスが生まれると思います。

ーー4試合を通じて、自身の変化を感じる部分はどんなところですか?

今まで海外の選手と対戦したことがなかったので、どのぐらいのプレッシャーの強さなのか、速さなのかということがわからなかったのですが、実際にやってみると当たり負けしてしまうこともたくさんあります。その中でも修正して、1試合ごとに改善できるようにして、どうプレーすれば相手をうまくかわしたり、抜けるのか、ということを考えながらプレーしています。(これまで)点を決めることで、それが自信になりました。フランス戦でも通用するんじゃないかという思いもありますし、自分のプレーを出したいと思っています。

平尾
平尾

GK 平尾知佳(試合前日)

ーーいよいよ準決勝です。今の心境はいかがですか?

世界大会で初の準決勝なので緊張もありますが、楽しみな気持ちが大きいです。自分たちはチャレンジャーなので、過信してはいけないと思っています。

ーーフランスとドイツの準々決勝をご覧になって、守備ではどんなことが重要だと考えていますか?

フランスはコーナーキックから点を取っていたので、誰が行くかマークをはっきりさせることが大切ですね。

ーーここまでの4試合を振り返って、チームの成長を感じるのはどんなところですか?

ファーストディフェンダーのアプローチの速さや、体を投げ出す守備などは、後ろから見て変化を感じます。初戦でナイジェリアに勝ちましたが、次のスペイン戦で負けてしまったので、そこで切り替えて、やってきたことをもう一回見直して、カナダ戦、ブラジル戦を戦ってきました。メンタル面では、(2014年の)U-17を優勝したメンバーはこれまで負けなしで来ていますが、自分たちの年代は負けることも多かったので、(経験を伝えて)チームが前向きになれたのかなと思います。

ーーこれまでの代表での活動を振り返って、今大会に賭ける思いを教えてください。

U-17(女子ワールドカップ)は自分のミスで負けてしまった部分がありましたし、(2013 AFC)U-19(女子選手権)も何もできずに終わってしまったので、悔しいことの方が多かったです。この大会では自分が止めてチームを勝たせる気持ちで頑張っていきたいと思います。

スポーツジャーナリスト

女子サッカーの最前線で取材し、国内のなでしこリーグはもちろん、なでしこジャパンが出場するワールドカップやオリンピック、海外遠征などにも精力的に足を運ぶ。自身も小学校からサッカー選手としてプレーした経験を活かして執筆活動を行い、様々な媒体に寄稿している。お仕事のご依頼やお問い合わせはkeichannnel0825@gmail.comまでお願いします。

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