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こじ開けられなかった分厚い壁。ヤングなでしこの前に立ちはだかった「世界」とはーー(4)

松原渓スポーツジャーナリスト
3位決定戦の相手はU-20アメリカ女子代表(C)松原渓

U-20女子ワールドカップ準決勝で、ヤングなでしこはフランスに延長戦の末、1−2と敗戦。

日本はメダルを賭けて、12月3日(日)にU-20アメリカ女子代表と3位決定戦を戦う。試合は16:00(日本時間15:00)キックオフ。

こじ開けられなかった分厚い壁。ヤングなでしこの前に立ちはだかった「世界」とはーー(1)(2)(3)

【選手コメント(U-20フランス代表戦後)】

MF 杉田妃和(試合後)

ーー試合を振り返って、いかがでしょうか?

入りも良かったし、ゲーム運びも良かったので、前半は日本らしいサッカーができたと思いますが、後半の中盤ぐらいから前に行くスイッチがうまく入らなくなりました。ボールを回せているけど、相手に対して怖い回し方ではなかったり、ただ回している時間が増えていました。

ーー試合に入る前に監督からどのような指示を受けたか教えていただけますか?

真ん中で積極的に攻撃を組み立てることと、相手が速いので、中盤からのミスをなくすようにということは言われました。

ーーチームが徐々に成長していっている実感はありますか?

そうですね。初戦から今日の準決勝までを通して、どんどん自分の中では楽しさが増しています。連携プレーや、面白いプレーがチームの中でも増えてきていると思うので、次の試合でも出せるようにしたいですね。

ーーここから3位決定戦に向けて、どのように気持ちを切り替えますか?

負けてしまったことはもう取り返せないので、次でしっかり勝つために、マイナス面ばかり見ないで、プラス面を見て、次の試合に繋げたいと思います。ブラジル戦よりもいいところもたくさんあったし、中盤にハイプレスがくる中でもしっかり回せていたので、そういうところは次につながると思います。

FW 西田明華(試合翌日)

ーーフランスとの準決勝から一夜明けて、昨日の試合を振り返って、いかがですか?

試合に出たら得点に絡みたいと思っていたんですが、守備と攻撃の両方において自分の良さが全然出せなくて、結果も残せないまま、また途中で交代という形になってしまいました。すごく悔しい試合になったんですけれど、ずっと下を向いているわけにもいかないので、切り替えて、練習でまた少しでもアピールできるように頑張ります。

ーー昨日の試合後、チーム内ではどのような話をしたのですか?

監督から「まだ終わったわけじゃなくて、一試合残っているし、何も持たずに日本に帰るわけにはいかない」という話がありました。優勝は逃してしまったんですけど、まだ残り一戦、メダルを賭けて戦えるチャンスがあるので、切り替えるのは難しいですが、そこに向かって、また一つになってやっていこうという話をしました。

ーーアメリカとの3位決定戦は、どのような意気込みで臨まれますか?

日本の代表としてきている限り、手ぶらで帰るわけにはいかないので。3位決定戦はメダルを賭けた最後の戦いで、アメリカという強い相手です。個人的にはU-16の遠征の時には、アメリカとの試合で負けているので、そこはリベンジを目指します。次こそは勝って、メダルを日本に持って帰りたいです。

FW 河野朱里(試合翌日)

ーーフランスとの準決勝から一夜明けて、チームの雰囲気はいかがですか?

昨日の試合が終わった後は、みんなそれぞれ考え事をしたり、切り替えられないところもあったんですけれど、今日の朝はそれぞれ切り替えて、次の試合に目を向けていたと思います。

ーー昨日は途中出場でしたが、あらためてご自身のプレーを振り返っていかがですか?

あの状況で自分が出たということは、得点を期待されているということだったんですけれど、シュートシーンを作れなかったり、(チャンスの場面で)足を振ることができませんでした。あの状況でフォワードとして出るなら、せめてシュート1本でも打ちたかったなと、反省しています。

ーー次の3位決定戦に、どんな意気込みで臨まれますか?

自分はこのチームが立ち上がった当初からはいなくて、今年から入れさせてもらったんですけれど、やっぱりみんなこの大会で世界一を取るということにすごく強い気持ちを持っていて、それが昨日の試合に現れていたと思います。あのような結果になってしまって、その目標は達成できなくなってしまいましたが、みんな気持ちを切り替えて、絶対にメダルを持って帰ることを目標に掲げました。そこに向かって、全員で気持ちを一つにして、強い気持ちで次の試合を迎えたいと思います。

スポーツジャーナリスト

女子サッカーの最前線で取材し、国内のなでしこリーグはもちろん、なでしこジャパンが出場するワールドカップやオリンピック、海外遠征などにも精力的に足を運ぶ。自身も小学校からサッカー選手としてプレーした経験を活かして執筆活動を行い、様々な媒体に寄稿している。お仕事のご依頼やお問い合わせはkeichannnel0825@gmail.comまでお願いします。

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