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世界第3位に輝いたヤングなでしこ。21人が目指す次のステージとは?(5)

松原渓スポーツジャーナリスト
ゴールデンブーツ(得点女王)を受賞した上野(C)松原渓

U-20女子ワールドカップで、ヤングなでしこがアメリカとの3位決定戦に勝利し、銅メダルに輝いた。

世界第3位に輝いたヤングなでしこ。21人が目指す次のステージとは?(1)(2)(3)(4)

【選手コメント(U-20アメリカ代表戦後)】

DF 北川ひかる

ーー銅メダルを獲得された、今のお気持ちはいかがですか?

決勝に行けなかったのはすごく悔しいんですけれど、3位決定戦でしっかりと銅メダルを獲れたことはすごく嬉しいですし、キャプテン(乗松)の分まで力を出せたと思います。

ーー試合前のミーティングではどのような話をしたんですか?

高倉さんから、(羽座)妃粋さんと(乗松)瑠華さんが指名されて、話してもらいました。瑠華さんはキャプテンとして引っ張ってきてくれたので、出られなくて一番悔しい思いをしていると思いますが、そこで妃粋さんが交代して、しっかりと役目を果たさなきゃいけないと感じている、と話していました。キャプテンの分までしっかり戦うというところは、みんなすごく共感できたと思うので、涙を流してしまった選手が多かったです。

ーーこの銅メダルは、悔しさと嬉しさ、どちらが大きいですか?

悔しい気持ちがすごく大きいですけれど、3位決定戦という順位がつく戦いで、しっかりとメダルを獲れたことは成果だと思いますし、決勝に行けなかった悔しい思いは絶対に忘れてはいけないと思います。世界の壁はすごく厚いと感じましたし、練習の基準を高めていかないと、これからは絶対に勝てないと感じました。

ーー今後、なでしこジャパンを目指す中で、なでしこリーグでどのようなプレーを見せたいですか?

目標はなでしこジャパンに入ることしかないので、そこに向かって、毎日のトレーニングから基準を上げてやっていかなければいけないと思いますし、オリンピックまで時間はないので、精一杯できることをやって、成長していきたいです。

FW 西田明華

ーー今大会を振り返っていかがですか?

自分自身は調子が良くなくて、振り返ってみたら悔しいことの方が多かったんですけれど、最後はみんなでまた気持ちを一つにして、最後のギリギリのところで得点できて、PKにならずに勝ち切れたことは良かったと思います。けれど、今日も自分はピッチに立って試合に関わることができなかったので、この大会の悔しさを今後に活かしていきたいです。

ーー2014年のU-17ワールドカップの時と比べて、今大会で得た収穫は違う重みがありますか?

U-17の時は、まだ考え方も今とはまったく違いました。高校生の時よりも、考え方が大人になって、その上でこの大会に来て、気持ちの面でもっと強くならないといけないなと思いました。試合に出ていない時の気持ちと、試合に出た時の気持ち、全部を経験して、まだまだ自分はメンタルが甘いと思いました。

ーー今後、なでしこジャパン入りを目指す上で、リーグでどのような意識を持ってプレーしたいですか?

東京オリンピックまで時間もないですし、帰って基礎から練習したいです。今まではまだ自主練も足りなかったと思うし、全部、一からやり直すつもりです。

FW 上野真実

ーー決勝ゴールの場面はどのような狙いでしたか?

自分たちのペースでボールをつなげていたんですけれども、ゴールが生まれず、最後の最後まで苦しい試合ではありましたが、最後で決めきることができて良かったです。ゴールが決まった瞬間は本当に嬉しかったです。

ーーこの大会を振り返って、課題と、手応えとしてつかんだ部分を教えてください。

前線でボールを収めるという部分では、相手のフィジカルの強い選手たちに負けてしまって、簡単に奪われることも多かったので、それは本当に自分のこれからの課題だと思います。逆に良かった点としては、結果として5得点取ることができて、自信にもつながりました。

ーー6試合戦って、U-20世代のフィジカルの強い相手と戦ってみて、今後どのようなトレーニングが必要だと感じましたか?

当たり負けしないような体の作りをすることも大事ですし、最後の場面で決めきるというところの精度を身につけていかなければいけないなと思います。

ーー「自分が決める」という気持ちの強さがゴールにつながった部分もありますか?

フォワードとして、シュートを決めることがチームでの役割だと思いますし、自分自身もいつもゴールを決めたいという思いでプレーしているので、結果がついてきたのではないかなと思います。

ーー普段は(なでしこリーグ)2部でプレーをされていますが、今後、世界で戦っていくために、日常からどのようなことを考えてプレーしようと考えていらっしゃいますか?

得点に絡むプレーをもっと増やしていかないといけないと思いますし、まずはチームで必要とされる存在になることが大事だと思います。

(ゴールデンブーツ受賞後)

ーーゴールデンブーツ(得点女王)受賞の感想をお聞かせください。

初めての経験で、こんなに貴重なものをいただけて、本当に嬉しいです。自信にも繋がったので、今後さらに成長していきたいです。

スポーツジャーナリスト

女子サッカーの最前線で取材し、国内のなでしこリーグはもちろん、なでしこジャパンが出場するワールドカップやオリンピック、海外遠征などにも精力的に足を運ぶ。自身も小学校からサッカー選手としてプレーした経験を活かして執筆活動を行い、様々な媒体に寄稿している。お仕事のご依頼やお問い合わせはkeichannnel0825@gmail.comまでお願いします。

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