大流行しています、新型?ウイルス
この2、3日、大量のコンピュータウイルス(マルウェア)が配布されています。記事にあるような20万件で済まないでしょうから、大流行と言って良いでしょう。ただし、(インフルエンザウイルスにような)本物?のウイルスのように空気感染(正確には空気を媒体にした飛沫感染)するわけでなく、メールアドレスが必要です。このメールアドレスも知らない間に漏れているのです。自分はしっかり管理して、信用のおけないところにメールアドレスを教えていないとしても、メールを送ったことがある会社や組織、あるいは個人から漏れている可能性が高いのです。
その漏れている大量のメールアドレスに向けて、マルウェアが仕組まれたメールが送られているのです。昔から知られているように添付ファイルで送られているのですが、その文面が巧妙です。「先日、通販で購入されました品の請求書です」とか「先週は楽しかったです。その写真を送ります」、あるいは「申し訳ありません。昨日、添付し忘れたファイルを送ります」のような文面になっており、油断しているとつい開いてしまいます。「ウイルス対策ソフトがあるから大丈夫!」と思う人もいるでしょう。しかし、多くのメールがこのウイルス対策ソフトをすり抜けてしまうのです。
このマルウェアは「ランサムウェア」と呼ばれる「身代金要求型ウイルス」であったり、「不正送金ウイルス」であったりします。前者は発症すると、自分の写真や文書、場合によっては過去のメールを含めたファイルを暗号化してしまい、読めなくなってしまいます。これを元に戻すためにと、お金を要求するのです。後者はネットバンクを利用していると、第三者の口座へ勝手に預金が振り込まれてしまい、お金を盗まれてしまうのです。双方ともに、開いたからといって、必ず被害に合うわけではありません。また、すぐに被害に合うわでもなく、数日後に、あるいは数週間、数カ月後の忘れた頃に発症して、被害に合う可能性もあります。
届いた場合の対策ですが、何をしないのが賢明です。あまり詳しくないのであればメール自体を消すぐらいならばともかく、ファイルには決して触れないようにしてください。
マルウェアに感染しない対策として、従来からの「ウイルス対策ソフトを導入する」以外に、「安易に添付ファイルを開かない」、そしてメールに書かれたURLをクリックして「安易に怪しいウェッブを閲覧しない」と言われています。「開いて良いか否か」、「怪しいか否か」という判定は難しいかもしれません。しかし、マルウェアは必ず感染、正確には発症するわけではありません。利用しているOSやソフトウェアの脆弱性を利用することが大半ですから、脆弱性をなくすためにも細心のソフトウェア(のバージョン)やOSの更新を必ず行うことが必要です。