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中国・海南島で巨大竜巻発生 死者・ケガ人多数

森さやかNHK WORLD 気象アンカー、気象予報士
橙色の地域は、竜巻が発生しやすい地域。中国沿岸も竜巻多発地帯。NOAA。

現地時間日曜(5日)午後、中国最南端の州・海南州のウェンチャンで、巨大な竜巻が発生しました。中国気象局によると、これまでのところ、79歳の女性1人が死亡、2名の重症患者を含む計13人がケガをしたもようです。約180もの建物が損壊し、120人が救助に当たっているといいます。

6月5日、ひまわりが捉えた赤外画像。気象庁。
6月5日、ひまわりが捉えた赤外画像。気象庁。

その竜巻を至近距離から捉えた映像が、SNSに投稿されています。上空の雲から垂直に伸びる白い煙突状の竜巻が、ほぼ同じ位置で停滞しながら、地上の物を巻き上げているのが分かります。

中国の竜巻

中国では年間10~100個ほど竜巻ができると言われていますが、そのほとんどは、平地の広がる東部で発生します。

竜巻が最も発生する季節は、気温の上がる夏です。ただ時期は地域によって多少異なり、南部では5月から9月、北部では6月から9月となっています。

今回竜巻が発生した海南島は、頻繁には竜巻が発生しませんが、2004年からの5年間では7個の記録が残っています。ほとんどのものが、規模が小さく短命ですが、いくつかは強大な竜巻へと発達しました。

特に2005年9月27日、台風18号に伴い発生した竜巻では、6人が死亡、10人がケガをしたとも伝えられています。

*参考文献*

"Climate Analysis of Tornadoes in China" Yao Yeqing ,Yu Xiaoding, Zhang Yijun et al.

(PDF)

NHK WORLD 気象アンカー、気象予報士

NHK WORLD気象アンカー。南米アルゼンチン・ブエノスアイレスに生まれ、横浜で育つ。2011年より現職。英語で世界の天気を伝える気象予報士。日本気象学会、日本気象予報士会、日本航空機操縦士協会・航空気象委員会会員。著書に新刊『お天気ハンター、異常気象を追う』(文春新書)、『いま、この惑星で起きていること』(岩波ジュニア新書)、『竜巻のふしぎ』『天気のしくみ』(共立出版)がある。

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