ジャパンのキャプテン リーチ マイケル独占激白1 「スーパーラグビーは…」【ラグビー旬な一問一答】
南半球最高峰であるスーパーラグビーのチーフスに所属する日本代表のキャプテン、リーチ マイケルが取材に応じた。
これまで38キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)を獲得してきたリーチは、スーパーラグビーの舞台でも活躍。今季はチーフス加入1年目ながら、第5節(3月14日/ケープタウン/28-19で勝利)以来、11戦でナンバーエイトとして先発している。
国際電話による独占インタビューが叶ったのは、現地時間の6月3日16時30分ごろ。
以下、一問一答の一部。
――5月30日、インバーカーギルでのハイランダーズ戦(9―36)。後半28分までプレーも、相手の田中史朗選手との日本人対決は叶いませんでした。
「試合は相手の作戦通り。フミさんと試合が出来なかったのは残念でした。フミさんとはあの後、会って話しました。朝の2時くらいまで! 話したのは、ほとんど日本のスーパーラグビーのチームがどうなるかということ」
――2016年度のスーパーラグビー。新しくできる日本拠点のチームでプレーするか、あるいはチーフスでプレーができるのか…。
「(日本チームでプレーするかどうかは)まだ、わからないです。誰と喋ったらいいのか、誰に話を聞いたらいいのかもわからない状態です。(来季のオファーがあるとされる)チーフスとの話も進められていない(インタビューから約1週間後、日本のチームからも正式なオファーを受けた。「これから色々とネゴシエーションをします」と本人)」
――それにしても、いまの環境はいかがですか。充実しているようですが。
「僕の良くなってきている部分は、ゲームの理解力。相手チームの癖、相手選手の癖を観て、いいプレーを選択する、といったことです。各試合の1週間前、コーチが『相手はこういうチームだから、こういうサインプレーを使います』『相手のキックチェイスラインがそうだから、こういうカウンターアタックをします』といった話を選手に落としこんで、(全体練習中の)ウォークスルー(ゆったりした動作での連携の確認)などで仕上げていく。それで、自然と理解度が高くなった」
――ナンバーエイトの役割を全うする前提で、チーム全体の意図や方向性を把握しているのですね。エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)率いる日本代表とのアプローチに違いはありますか。
「ジャパンも似たようなことはやっています。ただ、代表の場合は、練習の強度が高くて頭を使う時間をわざと少なくしている感じです。チーフスはシーズンを通してチームを作る時間があるけど、代表は短時間でガーッとやるしかない」
――家族もニュージーランドに。
「はい。来ました。いまはカフェにいます。速いWifiがあるので。(行きつけのカフェが)いくつか、あります(1人でカフェに行くのが趣味)。それも重要なことです」
――早朝からクラブハウスへ。その習慣は続いていますか。
「コーチには『あまり早く来るな。オーバーワークになる』と注意されました。(トレーニングの代わりに)分析をしています。日本とスーパーラグビーの違いは、全員がプロだということです。僕は日本でもプロでしたが、こちらは全員がプロ。ITMカップ(ニュージーランドの地域代表選手権)では、別の仕事をしながらラグビーをする選手もいる。でも、チーフスでは少なくとも朝の8時から5時まで、ずーっとラグビーです。会社に行くみたいに。最高の所です。選手のなかには、純粋にラグビーが楽しくてやっている人もいる。あるいは仕事だと思ってやっている人もいる。オレは…ラグビーを仕事だと思ってやっています」
――仕事。
「そう、だから早くクラブハウスに行って、完璧に準備をして…。中途半端なことはしない」