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山田章仁、トップリーグプレーオフ&セブンズ&スーパーラグビーをどうするか【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
所用がありながら、急きょ参加することとなったサンウルブスの発足会見時。(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

ラグビーワールドカップイングランド大会の日本代表で、現在は国内最高峰トップリーグのパナソニックでプレーする山田章仁が、怪我からの復調度合いや今後の国内外でのプレーについて語った。

1月17日、母校の慶應義塾大学・日吉グラウンドで「第2回Reach Out Rugby」なるチャリティーイベントを開催。約180人の子どもを対象にラグビークリニックとトークショーをおこなった。かねてから子どもや女性向けの支援活動に興味を持っており、この日も約180人の参加者を前に声を張り上げていた。

昨年のイングランド大会では1トライを挙げるなど活躍した山田は、現在、足首の捻挫のため戦線離脱中。チームがトップリーグのプレーオフ決勝(東京・秩父宮ラグビー場で東芝と対戦)を24日に控えるなか、復帰が待たれている。

シーズン終了後は、南半球最高峰スーパーラグビーのサンウルブスに加入。昨季はオーストラリア拠点のウェスタン・フォースに在籍したが、今季は新たに発足する日本拠点チームの一員となる。2016年リオデジャネイロオリンピックの男子7人制日本代表候補にも選ばれており、今年は各方面で注目を浴びそうだ。

以下、チャリティーイベント後の一問一答。

――(当方質問)楽しそうでした。3年前の第1回開催時とは、状況は変わった。

「そうですね。以前よりも多くの参加者の方やメディアの人にも集まってもらって。いいイベントになりました」

――(当方質問)選手のブッキングなどの準備、大変そうです。

「やる方はね…大変です(周囲、笑う)! やる方での大変さを感じることで、どこか別のところへ呼んでいただいた時には身が引き締まるでしょうし、いい経験というか。第1回をやった時にそれはわかっていましたけど。会場を抑えるところから人集めまで、(友人の木嶋佑介氏と)ゼロから準備したので」

――(当方質問)怪我の様子、どうですか。

「ちゃんと走れます。あとは監督の(意向で)」

――ロビー・ディーンズ監督は「(プレーオフ決勝のメンバー入りへの)セレクションの対象にはなった」と話しています。

「チームの調子もいいですし、僕自身も調子を上げて、皆にいいプレーをアピールしたいと思いますけどね」

――(当方質問)ラグビーができる身体になったのは、いつからですか。

「2、3週間前ぐらいです。もう、試合はできますけど」

――チームは快進撃を続けています。焦り、危機感は。

「全然ないですけど、皆には負けないようにしっかりやらないかなと思います」

――昨季まで2年連続プレーオフMVP。

「全然、諦めてないです。可能性が1パーセントあれば、チャレンジします」

――(当方質問)チーム状況をどう観ていて、それを踏まえてどんなプレーがしたいですか。

「例年通り、チームの歯車の1つになれるようにとは思っています」

――(当方質問)オリンピックの7人制代表候補になりました。

「それは、これから打ち合わせしないといけないですが、世界の舞台で戦えることは幸せですから…やっていきたいです」

――瀬川智広ヘッドコーチは、2月6日からのワールドシリーズ・オーストラリア大会(シドニー)への参加を希望していますが。

「いま、調整中で。チームとも話しています。怪我もありますし」

――(当方質問)7人制ではフッカーに挑戦。

「色んなポジションをして欲しいみたいな思いもあるみたいで。いままでやってきた選手たちの流れもありますが」

――(当方質問)スーパーラグビーへの準備は。

「心(の準備)はできています。あとは身体の調子がどんどん良くなれば。開幕戦も、出たいですね」

――(当方質問)サンウルブスのメンバーやスタッフとのコミュニケーションは。

「スタッフはほとんど聞かされていないので何ともですが(マーク・ハメット新ヘッドコーチ以外のスタッフは未発表)、パナソニックにいるメンバー(堀江翔太らもサンウルブス入り)とは『しっかりやっていこう』みたいな話はしていますよ」

――(当方質問)さまざまな選択肢のなかで、あえてサンウルブスを選んだわけは。

「(ジャパンが3勝を挙げた)ワールドカップを機に日本のラグビーが注目してもらっているなか、(当時の)メンバーが(サンウルブスから)何人も抜けると…。勢いが減速するのも嫌ですし」

――(当方質問)海外からのオファーは。

「ありましたよ。打診程度のものも含めて。でも、スーパーラグビーの海外チームは去年も経験しましたし、それを活かせるのはサンウルブスかなと。かといって、海外へ出ていく選手が悪いわけではないです。僕だって去年は(ワールドカップ前に)海外へ行きましたし。皆、色んな経験して日本のためにやってくれると思います」

――(当方質問)どんなプレーを。

「もちろん試合に出られるようにアピールして、出るからには、ワールドカップのようないい試合をしたい」

――(当方質問)他の17チームと比べ、戦力や環境面で厳しい状況かとされますが。

「うん。ただ、持てる力をしっかりと発揮すれば、全然、勝てると思います」

――(当方質問)堀江選手らワールドカップ組が、あらゆる意味で鍵を握りそう。

「経験、自信をチームに還元できれば、ぐっと日本らしいチームになるかなと思うんですけどね」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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