Yahoo!ニュース

大学生、トップリーグ開幕先発。パナソニックの山沢拓也、「不安で楽しみ」【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
このチャンピオンチームに新たな才気が。(写真:田村翔/アフロスポーツ)

日本最高峰のトップリーグで4連覇を目指すパナソニックは、8月26日、東京・秩父宮ラグビー場でヤマハとの開幕節に挑む。

司令塔役のスタンドオフには、新人の山沢拓也が入る。前年度までこの位置を務めていた元オーストラリア代表のベリック・バーンズは、インサイドセンターに回る。

筑波大学4年生の山沢は、10日に追加登録されたばかり。大学へ通いながらのトップリーグ出場を目指す選手となる。かねて「(特別な立場は)特に考えていないです。とりあえず、がんばりたいな、という感じです」と話している。24日、群馬・太田の本拠地グラウンドで、オープニングゲームへの抱負を語った。

深谷高校で本格的にラグビーを始めた頃から「将来の日本代表のスタンドオフ候補」と謳われてきた。昨今は怪我に泣かされてきたが、4月頃からリハビリなどのため群馬・太田のクラブハウスへ訪問。トレーニングマッチにも出場していた。

視野の広さと相手に仕掛けながらの鋭いパス、守備網を破った後の加速力などを強みとし、今回の抜擢も相馬朋和ヘッドコーチ曰く「完全に実力です」とのことだ。

以下、一問一答(一部編集箇所あり)。

――トップリーグデビュー。近づいてきました。

「楽しみが半分、不安が半分です。自分にとって久しぶりの公式戦。お客さんの多いところで試合をする。高いレベルの舞台で戦える…。全部の意味で楽しみですし、不安でもあります」

――豪華メンバーの揃うこのチームには、慣れましたか。

「慣れました。凄く良くしてくれるので。細かいパスのスキルからラグビーの知識…。最初に来た時には、『全然、違うな』と思いました。ここ2年間、あまり試合をできていなかったなか、いざとなったらあたふたしてしまうところもあった。ただ、このチームでのスタンドオフというポジションは、皆にコール(攻撃方法)を言ったりと、とても大切なポジション。大変だな、と。ただ、その分、やりがいはある。極めていきたいとは思うんですけど」

――隣のインサイドセンターには、バーンズ選手が入ります。

「色々と、学んでいます。試合中、色々なオプションを言ってくれます。(どんなプレーを選択すべきかで)迷った時に、何をすべきかを言ってくれるんです。それを聞きながら、(正しい判断を)学んでいます」

――ヤマハ戦。どう試合を進めていきたいですか。

「まず敵陣でやることがベストだと思う。エリアの部分を心掛ける。あとは、相手がセットピース(攻防の起点)に力を入れてくるので、簡単なミスやペナルティーを失くしていきたい、というところです」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

すぐ人に話したくなるラグビー余話

税込550円/月初月無料投稿頻度:週1回程度(不定期)

有力選手やコーチのエピソードから、知る人ぞ知るあの人のインタビューまで。「ラグビーが好きでよかった」と思える話を伝えます。仕事や学業に置き換えられる話もある、かもしれません。もちろん、いわゆる「書くべきこと」からも逃げません。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

向風見也の最近の記事