リーチ マイケル、トップリーグで再始動。怪我と日本代表の「話」も。【ラグビー旬な一問一答】
昨秋のワールドカップイングランド大会で日本代表の主将を務めたリーチ マイケルが、故障離脱後初の実戦に挑む。8月27日、東芝の一員として日本最高峰トップリーグの開幕節に挑む(対クボタ、東京・秩父宮ラグビー場)。
今季は2月から、加入2シーズン目となるチーフスの一員として国際リーグのスーパーラグビーに参戦。5月に右手親指を脱臼し、6月の日本代表ツアーには参加しなかった。今後の代表参加に関しては、契約やプレー環境などについての調整次第との見方を示した。
身長190センチ、体重105キロの28歳。前年度から限られた休息期間のもと戦い続けているが、東芝の冨岡鉄平ヘッドコーチには「後半から出した方が強いと思ったからこう判断した。日本ラグビーを引っ張るという本人の覚悟がある。判断完璧。むちゃくちゃ、いい」と期待される。
以下、26日の試合前練習後の一問一答(一部編集箇所あり)。
――開幕戦のメンバー、入りました。
「指の脱臼、完全には治っていないですけど、いい感じになってきた。無理をせず、リザーブに…と。冨さん(冨岡ヘッドコーチ)からは『本当は4試合目ぐらいから…』と言われていましたが、自分から『最初から行きます』と言いました。スーパーラグビーのプレーオフ準決勝(7月30日のハリケーンズ戦。9―25で敗戦)も、最初は出る予定だったので。
怪我をしてから3か月は経っているので、握力も大分、戻ってきました。(当初の握力は)左が100だとしたら10か20くらい。いまは、70か80くらいには」
――右手。食事も大変だったのでは。
「(笑みを浮かべて)左利きです」
――ちなみに、スーパーラグビーのプレーオフを回避した背景は。また、序盤から白星を重ねるも8強に終わったチーフスでのシーズン、いかがでしたか。
「(準決勝は)自分から辞退しました。ギプスをつけてやらなくてはいけないところだったんですけど、あまり調子がよくなくて。試合はウェリントンでやっていたから、テレビで観ていました。チーフスはかなり若いチーム。僕も、年齢的には上の方。これから、楽しみ」
――6月の日本代表の戦いについて。現地観戦された印象は。
「えー…。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチがいなくて(スーパーラグビーのハイランダーズを指揮していた)、選手もマイケル・ブロードハーストや五郎丸歩(以上、ワールドカップ出場組)がいなくて、準備の時間が短かった。そのなかで、いい試合ができたとは思いました」
――怪我をしなければ、出場するつもりだったか。
「いや、休まなければ怪我をすると思ったので」
――関係者からは出場を懇願されていたようですが。
「そうですね。出るとしたら、(3つあるうちの)最後の試合(6月25日に味の素スタジアムであったスコットランド代表戦、16―21で敗戦)までに調子を上げて…という話はしていました」
――日本代表に十分な準備ができる環境を与えて欲しい、との思いは。
「…11月にかけて、いい準備をするしかないです」
――11月の日本代表ツアー。声がかかったら。
「それは、話している途中です。ジョセフとはかなり話をしています。ただ、来年もチーフスでプレーをしたいと思っています。トップリーグ、チーフス、日本代表…。全部はできない。どれかは、ギブアップしないといけない(数試合の休息が必要)」