サンウルブズ・堀江翔太、キングズ戦&長期遠征を語る。【ラグビー旬な一問一答】
国際リーグであるスーパーラグビーへ日本から参戦して2シーズン目のサンウルブズは、3月1日、今季初の遠征に出発した。
今回はシンガポール、南アフリカを約4週間で転戦。次戦は3月4日、準ホームの扱いとなるシンガポール・ナショナルスタジアムでキングスと戦う。前年度の戦績はサンウルブズが1勝1分13敗で、キングズは2勝13敗。次戦はお互いにとって貴重なゲームとなろう。
サンウルブズは2月25日、本拠地の東京・秩父宮ラグビー場で前年度王者のハリケーンズに17-83で大敗。離日前最後となった28日の練習では、防御に焦点を当てたセッションで汗を流した。
グラウンドからホテルへ戻るバスに乗り込む直前、前年度のキャプテンである堀江翔太が足を止めてくれた。
以下、共同取材時の一問一答(編集箇所あり)。
――まずは次の相手のキングズ、どう見ますか。
「フィジカル重視というところもあり、パスもしてくる。セットプレーなどのフォワードのフィジカルな部分はいつも通り考えつつ、ちょっとしたパスも警戒したいな、と」
――確かに、グラウンド中盤でテンポよくパスをつないでいる印象です。
「そうですね。あとは、キック戦(陣地の取り合い)で勝てるようにもしていきたい」
――25日に大敗したばかりですが。
「もう、次に向けて切り替えんとだめだと思っていたので。次にどう戦うかというミーティングをして、(気持ちは)完全にキングス戦へ向いている。向こうへ行っていい練習ができたらいいなと思っています」
――向こうは、最高気温が30度ほど。日本の冬とは大違いです。
「そうっすね。早めに入って、その暑さに慣れたい」
昨季のサンウルブズは、遠征に難儀していた。4月にそれが大敗につながることもあった。
特に現地時間で2016年4月15日の第8節、南アフリカはブルームフォンティンのフリーステイト・スタジアムでは、ホームのチーターズに17―92で敗れた。この頃、現地で選手が腹をこわすなどコンディショニングに苦慮。ツアーに帯同したあるスタッフは、現地での細菌やウイルス、食生活の変化を起因とする旅行者下痢症なのでは、という見立てを明かした。
選手も、組織も、経験を肥やしにするほかない。
――前年度に苦労もあった遠征への対応は。
「具体的には聞いていないですけど、よくなるんじゃないですか。今回、早めにシンガポールへ入るのも、去年の経験を踏まえてのことだと思う。(現地での対策へは)僕以外にも経験者がいるので、それに関する意見もどんどん声は出てくる。それでよくなっていけば」
大阪府出身。2013、14年度にレベルズの一員としてスーパーラグビーを経験した31歳だ。チーム事情から多くの日本代表組が一時離脱するなか、先頭に立つ経験者の1人としてクラブを盛り立てる。