Yahoo!ニュース

Jリーグにモノ申す なぜシルバーウィーク最終日の9月23日にJ1リーグを全試合開催しないのか?

村上アシシプロサポーター・著述家・ビジネスコンサルタント
(写真:伊藤真吾/アフロスポーツ)

シルバーウィークが始まった。今年は5連休となり、レジャーや観光に出掛ける人も多いことだろう。プロスポーツの興行としても、この連休に試合日程をより多く組み込み、観客動員を増やすのが定説だ。

だがしかし、J1リーグのスケジュールを見てみると、9月19日土曜、20日日曜にセカンドステージ第11節を消化し、中2~3日で迎えられる9月23日水曜(秋分の日)については、天皇杯との兼合いで日程をスライドした第9節松本対山形の1試合のみ行われる形となっている。せっかくのシルバーウィーク最終日なのに、残りの16クラブはカップ戦を含め、試合がないのだ。

なぜ祝日水曜開催を見送り、平日水曜にリーグ戦を開催するのか?

今年が仮に日程に余裕があるシーズンであれば、わざわざ過密日程を組まなくてもよいのだが、今季のJ1リーグは2ステージ制とチャンピオンシップを導入しており、例年よりも試合数が多くなっているのが現状だ。

なぜ、観客動員が見込まれるシルバーウィークというせっかくのチャンスをみすみす逃すのだろうか?

特に7月、8月のJ1リーグでは、平日の水曜に3試合もリーグ戦を開催している。敢えて「水曜平日」にリーグ戦を開催し、開催可能な「水曜祝日」にリーグ戦を組み込まない理由が解せない(天皇杯との兼ね合いでリーグ戦をずらした松本と山形への配慮、ということも考えられるが、残り16クラブが犠牲になるのはあまりにも大きすぎると筆者は考える)。

8月上旬に開催された東アジアカップでは、ハリルホジッチ日本代表監督が大会直前の水曜にJ1リーグが開催され、十分な合宿期間が持てなかったことを痛烈に批判した。その後、ハリルホジッチ監督がJリーグの村井満チェアマンに直談判して日程改善を直訴している。

来季以降の日程改善を強く望む

結果論となってしまうが、東アジアカップ直前の7月29日水曜のセカンドステージ第5節を開催せず、9月23日水曜祝日にスライドさせていれば、ハリルホジッチ監督の要求が満たされ、クラブ側も祝日開催のリーグ戦が1試合増えることで観客動員が見込まれ、一石二鳥だったのではないだろうか?

選手にとっても夏場の連戦が秋にずれることでコンディションが改善され、サポーターにとってもシルバーウィークをより満喫でき、スポンサーにとっても観客動員で露出が増え、全てのステークホルダーが満足できる日程改善案のように思う。

Jリーグの運営サイドには、今季の日程面の課題をしっかり洗い出して、来季以降、誰もが納得するリーグスケジュールを組んでほしい。いちサポーターの願いだ。

プロサポーター・著述家・ビジネスコンサルタント

1977年札幌生まれ。2000年アクセンチュア入社。2006年に退社し、ビジネスコンサルタントとして独立して以降、「半年仕事・半年旅人」という独自のライフスタイルを継続。2019年にパパデビューし、「半年仕事・半年育児」のライフスタイルにシフト。南アW杯では出場32カ国を歴訪する「世界一蹴の旅」を完遂し、同名の書籍を出版。2017年にはビジネス書「半年だけ働く。」を上梓。Jリーグでは北海道コンサドーレ札幌のサポーター兼個人スポンサー。2016年以降、サポーターに対するサポート活動で生計を立てているため、「プロサポーター」を自称。カタール現地観戦コミュニティ主宰(詳細は公式サイトURLで)。

村上アシシの最近の記事